これは明治二十年に二世豊沢団平がそれまでのものを直して上演した作品です。
壺坂寺の近くで、疱瘡で目が見えなくなった沢市が琴や三味線を弾きながら、妻お里の賃仕事を頼りに細々と暮らしていました。
ある日、沢市は毎晩お里がいなくなるのが苦になって、三味線で紛らせているというのです。驚いたお里ははじめて、沢市の目が治るように壺坂の観世音へ三年越しでお参りしているのだと打ち明けます。これを聞いて沢市は詫び、お里と一緒にお参りに出かけます。
山のお寺で沢市はお里がいない間に谷に飛び込みます。それを知ったお里も身を投げます。すると観世音が現れたのです…。
写真はお里が「観音様へ来たわいナァ」と沢市に。 |