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ベニヒカゲ

ページID:0051024 印刷用ページを表示する 掲載日:2017年8月4日更新

ベニヒカゲ(べにひかげ) 1種

区 分:長野県天然記念物(昭和50年2月24日指定

所在地:-

所有者:-

べにひかげ

概 要:

標高1500m以上に生息する、ジャノメチョウ科(※1)の高山蝶(ちょう)です。日本では北海道と本州地方以北の山地に生息し、市内では、木曽山脈(中央アルプス)及び赤石山脈(南アルプス)で確認されています。本州と北海道のベニヒカゲはそれぞれ亜種(あしゅ ※2)とされており、日本列島以外では、千島列島・樺太半島・朝鮮半島に分布しています。

メスは橙色帯が淡色で幅広く、その中の眼状紋の中心に小さな白点がありますが、生息地によって模様には差があります。

ベニヒカゲとクモマベニヒカゲは高山蝶の中では比較的目にしやすい種類です。7月下旬から9月上旬にかけ、稜線(りょうせん ※3)や沢沿いなどの明るい草原部でみることができ、アザミ類をはじめ、様々な花の蜜を吸います。漢字では紅日陰と書かれ、天気の良い日しか飛びませんが、陽が当たると草むらに隠れます。幼虫は三令幼虫(さんれいようちゅう ※4)で越冬し、成虫になるまで2年間かかり、高山帯にあるカヤツリグサ科(※5)やイネ科の植物を食べて成長します。

※1 ジャノメチョウ科:蝶の仲間で、多くの種類が翅(はね)に眼状紋(がんじょうもん)を持っているので「蛇の目(じゃのめ)蝶」と呼ばれています。

※2 亜種:同じ生物ですが、生息環境やなどの違いによって、わずかな特徴の違いがみられるものです。

※3 稜線:山の峰と峰をつなぐ尾根をいいます。

※4 三令(齢)幼虫:昆虫は、卵・幼虫・蛹(さなぎ)・成虫の順に成長しますが、幼虫の段階で3回に分けられていることをいいます。脱皮により成長段階が進みます。

※5 カヤツリグサ科:異なる点もありますが、葉が細長く、イネ科と似た植物の仲間です。

見学・注意事項等:

○南アルプスへは、飯田市側からは通常一泊以上を要する本格的な登山となります。

○林道は通行止め等もありますので、事前に交通情報の確認が必要です。

○南アルプス(南部)へのアプローチは、遠山郷観光協会(外部リンク)のHPでご確認下さい。

○文化財保護条例(長野県)と共に、環境省のレッドデータブックにおいても準絶滅危惧(NT)に選定されている種類です。許可なく採取は禁止されています。

 


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