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味の文化財(御幣餅)

ページID:0056523 印刷用ページを表示する 掲載日:2024年1月26日更新

味の文化財(御幣餅)(あじのぶんかざい ごへいもち) 

区 分:長野県選択無形民俗文化財(昭和58年7月13日選択)

所在地:下伊那郡・上伊那郡・木曽郡 他

概 要:

(た)き立てのうるち米を潰して(半ごろし)串に刺して、ミソあるいはしょう油とクルミ・ゴマなどのタレをつけて焼いた食べ物です。伊那谷だけでなく、三遠南信、木曽、飛騨地方の山深い集落にみられる食べ物です。

阿南町新野(あなんちょうにいの)などでは山の神の祭に御幣餅が供えられており、山の神に捧げるご馳走として始まったとみられます。白米をぜいたくに使った御幣餅は、白米の少ない山村でのご馳走であり、ハレ(※1)の食でした。現在でもお祝いごとや来客をもてなす際に食べられています。

形は団子形(だんごがた)と小判形(こばんがた)とあり、団子形は下伊那では飯田市以北で、小判形は下伊那南部で作られている傾向があります。

※1 ハレ:晴れ着や晴れの舞台などのように、祭りや年中行事や特別な機会など、日常的でないときのこといいます。

団子形

ごへいもち

団子形は、潰したごはんをおにぎり状にして、輪切りにした竹の型に入れ、それを二つづつ竹の串に刺します。

小判形(板御幣・わらじ御幣)

いたごへい

小判形は、握ったごはんをヒノキなどの板に貼りつけたものです。板御幣の方が古い形とみられており、側面に御幣(※2)のようなギザギザを残すものもあります。団子形が普及したのは、食べやすいこと、小さく作りやすいことからでしょう。

※2 御幣:雷のようにギザギザに切って折った紙(紙垂 シデ・タレ)を木や竹などに挟んだもので、神社の祭などで使われます。

御幣餅?五平餅?

山の神に捧げたことに由来する説の他にも、「五平」という大工がごはんを潰してミソをぬって食べたのが始まりとする言い伝えがあります。「五平」さんが「五兵衛」さん、「大工」が「きこり」であるなど、細部は異なりますが大筋でこれに似た話もあるようです。

県の文化財としては御幣餅で統一されていますが、五平餅が一般的に誤りという訳ではありません。団子形が多くみられる下伊那北部では、「五平」餅を用いることが多いようです。

五平五合(ごへいごんごう)

御幣餅に関しては、しばしば五平五合などといわれますが、これはおいしくてたくさん食べられるから、あるいは、本来は大きく作って人をもてなしたから、といわれています。

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