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ミヤマシロチョウ

ページID:0051308 印刷用ページを表示する 掲載日:2017年8月4日更新

ミヤマシロチョウ(みやましろちょう) 1種

区 分:長野県天然記念物(昭和50年2月24日指定

所在地:-

所有者:-

みやましろちょう

概 要:

日本では本州の標高1000m以上に生息するとされるシロチョウ科(※1)の高山蝶(ちょう)で、実際には標高1400~2000mの間の限られた範囲にのみ生息するとされています。中部山岳地帯の、飛騨山脈(北アルプス)・浅間山系・八ヶ岳及び赤石山脈(南アルプス)に分布していますが、飛騨山脈では既に絶滅したとされており、八ヶ岳でも平成28年以降観察事例がないとの報道もあります。日本列島以外では、ロシア極東部・ヒマラヤ山脈周辺等で生息しています。

メスはオスに比べて鱗粉(りんぷん ※2)のつき方が疎ら(まばら)で、青白く見えます。

成虫は7月から8月にかけて発生し、アザミ類やクマガイソウなど、紫色系の花の蜜を好んで吸い、オスはしばしば水辺で集団で吸水することもあります。幼虫はメギ(※3)科の植物を食べて成長し、三または四令幼虫(※4)で越冬します。

漢字では「深山白蝶」と書かれ、清らかな姿から「深山の妖精」とも形容されます。信州八ヶ岳で最初に発見されたことから、かつて「シナノシロチョウ」と呼ばれたこともある信州を代表する希少な高山蝶です。

※1 シロチョウ科:モンシロチョウに代表される蝶の仲間で、幼虫は青虫です。

※2 鱗粉:蝶や蛾(ガ)の翅(はね)や身体をおおう粉ですが、拡大して見ると魚などの鱗(うろこ)のような形をして、規則正しく重なっています。

※3 メギ:落葉低木で、小枝が分かれトゲがあります。目薬になることから、目木と呼ばれています。

※4 四令(齢)幼虫:昆虫は、卵・幼虫・蛹(さなぎ)・成虫の順に成長しますが、幼虫の段階で4回に分けられていることをいいます。脱皮により成長段階が進みます。

見学・注意事項等:

○南アルプスへは、飯田市側からは通常一泊以上を要する本格的な登山となります。

○林道は通行止め等もありますので、事前に交通情報の確認が必要です。

○南アルプス(南部)へのアプローチは、遠山郷観光協会(外部リンク)のHPでご確認下さい。

○文化財保護条例(長野県)と共に、環境省のレッドデータブックにおいても絶滅危惧1B類(EN)に選定されている種類です。許可なく採取は禁止されています。

 


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