「飯田市キャリア教育推進フォーラム」の報告
令和4年度「飯田市キャリア教育推進フォーラム」を開催しました。
令和5年2月11日(土)飯田市鼎文化センターにおいて、3年ぶりに開催しました。令和4年度からは「飯田型キャリア教育」の推進内容を整理し、新たな形として、幼児期から高等教育期までつながる学びとなるそれぞれの実践発表やパネルディスカッションを行いました。前日は警報級の大雪となり、道路状況が悪く心配をしましたが、200名以上のご参加をいただきました。皆様のご協力に感謝いたします。
当日配布のパンフレット
当日の様子と参加者からの感想
結いジュニアリーダーによるオープニング
わが家の結いタイム三行詩コンクール特選表彰式
入賞作品下記のリンク先に掲載しています。
https://www.city.iida.lg.jp/site/chiikuryoku/sangyousi13.html
第1部 幼児期から高等教育期までのキャリア教育実践発表
1 殿岡保育園:“あ!うごいたよ”〜ツマグロヒョウモン、こんにちは〜
<感想>
・保育園が一羽の蝶から、子どもの学びを広げ、活動を広げ、そして地域とつながっていく姿に感服しました。地域の方が子どもの育ちや学びに関心と生きがいをもってくださっていることにその土壌があるのだと思いました。
・殿岡保育園の発表を聞いて、子どもの力ってすごい!!と思いました。それに気づいて引き出そうとした先生のお力もすごいと感じました。保育園でやっていただいたことを引き継げるよう、小学校でも考えていかないといけないと思いました。
2 丸山小学校:「地域と獅子舞」(3学年)、「身近な人との仕事調べ」(6学年)
<感想>
・獅子舞の学習について、1年間で獅子舞から様々な学びがあり、下の世代(保育園児)、世界へとつながっていくような学習をしていて感心しました。そのような学習を経験できた子どもたちのこれからが楽しみです。
・身近な人、家族の職業調べをして、自己を振り返り、これからの生活に生かしていけることを学んでいていいなと思いました。
3 竜峡中学校:キャリア教育実践報告「地域と共に歩む活動」
<感想>
・竜峡中の3年間を系統立てたキャリア教育の最初に、出身小学校3地区の文化などを知ることをおいているのがいいなと思いました。「知る→体験→納得」のサイクルがあるようで、学年が上がるにつれて、深まりも感じました。
・発表の中で「やりがいは体験しないとわからない」という感想に学びの深まりを感じました。
4 飯田OIDE長姫高等学校:XR,襲来 スマートグラスを用いた飯田市への移住・定住促進に関する研究(地域人教育)
<感想>
・探究のサイクルがとてもきれいに動いていると感じました。問い、仮説、調査、考察がしっかりと表現されていて、考察が次の課題へとつながっていくことがわかり、とてもよかったと思います。調査数が増えるとさら考察の内容が深まる可能性があると感じました。
・地域の魅力を、実体験を通して感じたり、学んだりしながら成長している学生さんたちでした。飯田市への定住、移住が増えることを期待したいです。
5 飯田女子短期大学:ひさかた和紙の染色〜ランチョンマット〜
<感想>
・和紙のランチョンマット、素晴らしいです。もっと広めて欲しいです。
・地域の魅力を実体験を通じて感じたり、学んだりしながら成長している学生、若者が増えていくことを強く期待したいと感じました。
→このフォーラムをきっかけに、下久堅小学校の児童と短大生が「ひさかた和紙」でつながった交流学習が実現しました。
6 結ジュニアリーダー育成講座:「丘の上コース」「天龍峡コース」まちづくりの魅力や課題を探った地域探究学習
<感想>
・ジュニアリーダーの生徒がとても飯田のことを調べ、さらに飯田に誇りを抱いていることが伝わってきました。「地育力」というのが、どんな姿となって育っているのかが少しずつ理解できました。
・中学生が主体性を発揮して、発表の純美をし、当日の仕事の分担や進行をしながら、自らの発表をつくり上げたジュニアリーダーの姿に感動しました
<全体を通しての感想>
・保育園から大学まで、幅広い年代のキャリア教育の実践発表を聞けたので、自分たちと違う学習がほとんどで、すごく楽しく聞けたし、それぞれが必ず成長していたので、キャリア教育の大切さを改めて感じました。私は中学生ですが、これからの人生に絶対に大切になってくると思いました。今から取り組んでいくことはとても大事だと思いました。私のキャリア教育の考えがすごく深まりました。このような会に参加できてよかったです。
・それぞれの発達段階で、自分の興味・関心に基づいて主体的に取り組む姿がとても生き生きしていて素晴らしかったです。やはり、“自分から生まれた問い”の力はすごいと思いました。学ぼうとする姿勢、結論を見つけた時の達成感、そこから生まれる自己肯定感こそ身につけさせてあげたい“生きる力”だと感じています。
第2部 パネルディスカッション
テーマ:これからの「飯田型キャリア教育」を考える
○大雪による交通状況の悪化により、全体講師の荒井英治郎先生【信州大学教職支援センター准教授】は欠席となりました。
○パネリスト紹介
・斎藤 辰幸さん【飯田市立鼎中学校長】
・山浦 貞一さん【上郷公民館長、信州大学大学院教育学研究科特任教授】
・松尾 優さん【旭松食品(株)経営管理部人事総務課専任課長】
<感想>
・子どもが学び続けている中で、地域も磨き続けることが大切だと知りました。これを聞いて、飯田市はさらによくなり、成長し続けられる市になると思いました。「つながりをもつことで成長できる」はとても大切だなと思い、私も人と関わることを大事にしたいと感じました。私は中学生で、進路や将来の夢などすごく悩んでいて、でももうそういうことを考えていかなければいけないので、もっと新しいことに挑戦して自立したいし、自分の好きなこと、本当に好きなことを見つけ、追究できるようになりたいと思います。
・“児童生徒は学び続ける。地域は磨き続ける”という言葉がとても印象的でした。学ぶ場・育つ場が学校だけでないということだと思います。“つながり”の中で、自分を変えていく鼎中の生徒さんの姿が素敵だなと感じました。主体的に学ばせるには、受け入れる地域・企業などの理解があってのことだと感じました。“連携なくして、キャリア教育なし”だと思いました。
・これからのキャリア教育のキーワードとして、「子どもに任せる」、「変化に対応できる適応能力」が大切にすべきだと改めて心に留めたいと感じました。
・子どもの社会的自立のために、豊かな人間関係の中で地域での様々な経験を通して学んでいくこと、そのための環境を整えていくことの大切さを改めて感じました。子どもも大人も横のつながりをさらに充実させ、よりよい環境をつくっていくための具体的な行動を起こしていかなければならないと感じました。
・子どもたちが社会に出てくれる時が楽しみです。私は自営業ですが、可能性あふれる若い人が働きたいと思ってくれるような魅力ある会社をつくっていきたいです。
参加者との意見交換 感想伝えたいタイムの様子
司会、進行をした 結いジュニアリーダー
この日は、結いジュニアリーダー育成講座の第7回講座(最終回)を兼ねています。フォーラムが終わり、最後の記念写真を撮りました。仲間と協働しながら主体的に取り組んだ生徒の皆さんの未来を応援しています。