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市長エッセー(散歩道)その151~160

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年5月1日更新

飯田市長・牧野光朗が日々感じたことを記していきます

151 地区の基本構想を共有する市政懇談会(広報いいだ平成29年8月1日号より)

今年も5月末から約2カ月かけて市内全20地区を回り、市政懇談会を開催しました。共催して頂いたまちづくり委員会の皆さん、ご参加頂いた多くの住民の皆さんに改めて感謝します。

懇談会の第1部では、私の方から今年度スタートした総合計画「いいだ未来デザイン2028」を中心に市政経営の方向について説明し、各地区の人口減少、少子化、高齢化に対応する取組として「田舎へ還ろう戦略」をどのように進めるか、課題提起をさせて頂きました。

これを受ける形で各地区それぞれ工夫を凝らした第2部が展開されましたが、特に、今年度初めて基本構想を策定する東野地区はじめ、地区の基本構想の策定や見直しをベースにした組み立てを行い、これを共有しようとする地区が多かったように思います。まちづくり委員会の役員の皆さんが交代しても中長期的な地区の課題に対応できるよう、また地区住民の総意をまとめるべくかなりの時間をかけて策定された地区の基本構想は、行政としてもでき得る限り尊重すべきものです。

基本構想を持つ地区は東野地区で18になりますが、これ程多くの地区が自ら基本構想を策定していることも飯田の自主自立の精神、ムトスの現れと言えるでしょう。

152 全国市長会会長の来飯(広報いいだ平成29年9月1日号より)

8月11日からの3連休に、全国市長会会長の松浦正人防府市長が来飯され、講演会はじめ旧飯田工業高校の「知の拠点」視察、遠山郷や天龍峡の散策等、精力的に日程をこなす中で当地の認識を深めて頂きました。

200人ほどの参加者が集まった講演会では、市民にはあまり馴染みがない全国市長会について、来年には120周年を迎えるほど歴史があること、現在814市区が加盟しておりその人口カバー率は93%にもなること、全都市の共通課題などを意見集約して発信したり国に働きかけたりしていること等を分かりやすくお話し頂きました。

また、その後の私とのパネルディスカッションにおいては、地方創生について「大都市から地方に転勤してきている単身赴任の方々が家族を連れて来れば、地方も人口が増えるし家族にとってもいいはず。」とお話され、そのためにも子どもの教育改革が最も大事だと持論を熱く語られました。子どもや孫たちが皆防府市内に住んでいることがご自慢の松浦会長の、身近なところから核心を突く語り口に快哉を叫んだ参加者も多かったようです。

これからまた年末の予算決着に向けて国と様々な交渉が行われますが、松浦会長をしっかり補佐していければ、と気持ちを新たにしています。

153 タイムカプセルの開封(広報いいだ平成29年10月1日号より)

去る8月26日、市制施行50周年記念事業の一環で埋設されていたタイムカプセルが掘り起こされました。中に入っていた「2017年のあなたに」と題した約2,700通の手紙は、9月上旬にそれぞれの宛名に郵送されたので、当時のことを懐かしく思い出した方もいるのではないでしょうか。

30年前の私は、政府系の銀行に勤めて3年目でしたが、外資系企業の対日投資を促進させるという政府方針の下で、商習慣の異なる欧米企業への融資実現に向け四苦八苦していました。契約書一つ締結するにも、その条文一つ一つがチェックされ、どこまで譲歩できるか交渉を迫られたものです。プライベートではちょうど大宮温泉で結婚式を挙げ、新たな生活を始めたばかりでしたが、夜遅くまで残業する日々が続いていたことを思い出します。

転勤族だった私は、残念ながら30年後の自分宛の手紙を書けませんでしたが、このタイムカプセルを開封したとき、もし書いていたらどんな内容だったのだろうと振り返っていました。なかなか想像できませんが、結婚式で「実家のスーパーを宜しくお願いします」とお礼の言葉を述べたのは覚えていますから、少なくともそのようなことは書いていたかも知れません。

154 AVIAMA総会の飯田開催に向けて(広報いいだ平成29年11月1日号より)

9月22日、23日にフランスのシャルルヴィル・メジェール市で開催されたAVIAMA(人形劇の友・友好都市国際協会)総会に出席しました。総会の冒頭、ルドゥー会長から「世界中に存在し伝統と未来をつなぐ人形劇文化を地方政府が支援する体制を整える」という当会の理念が再確認され、当会が創設期から新たな段階に入るためには加盟都市の拡大と組織づくりを進める必要があり、来年の飯田総会に期待する旨のあいさつがありました。

このあいさつの背景には、本総会でモスクワ市の加盟が認められ、当会参加都市は16になりましたが、その大半が欧州か仏語圏(アフリカ マリのセグ州、カナダのケベック州)にある一方、アジアからの参加は飯田市のみという状況があります。

幸い、本総会における飯田市の次期開催に向けたプレゼンは好評でしたし、これまでの人形劇を通した飯田との繋がりから、台湾の雲林県や高雄市、韓国の春川市などからは飯田総会参加の意向を既に受けています。

当方としても、来年の総会を「小さな世界都市」実現に向けた新たな一歩と位置付け、国内あるいはアジア圏内の「お仲間」をできる限り増やしてAVIAMAを盛り上げていければ、と考えています。

155 「自己増殖機能」を発揮する丘フェス(広報いいだ平成29年12月1日号より)

本市のリニア未来都市ブランディング事業プロデューサー、竹内宏彰さんから「11月3日のツィッターで『丘フェス』がトレンドに入っている」と教えてもらいました。これは、その日の「ネット口コミ」で、丘のまちフェスティバル(通称「丘フェス」)が全国的に話題になったことを意味しているそうです。11月10日に都内で催された飯田に関心を寄せる若い皆さんとの懇談会「ラウンドテーブル飯田・市長と夜会」でも丘フェスの魅力が熱く語られました。

サブカルチャーとグルメの祭典としてすっかり定着した感のある丘フェスですが、年々その内容が拡充していく「自己増殖機能」は、なかなか他ではお目にかかれないクリエイティブな特徴と捉えています。駅前からスクランブル交差点まで、名車と共にずらりと並んだ痛車は壮観ですらあり、2年程前の丘フェスで見た数台の痛車に引き気味になったことが嘘のように思えました。

昨年の丘フェスで飯田のキャラクターがラッピングされた「痛公用車」も、中国のメディアで採り上げられたり、11月26日開催の名古屋モーターショーに出展されたりと、しっかり飯田ブランドの発信に一役買ってくれるようになりました。

156 蓄音機のあるサロンで楽しむ「贅沢な時間」(広報いいだ平成30年1月1日号より)

久し振りに湯布院の溝口薫平さん、中谷健太郎さんを訪ねました。大分はもちろん我が国のまちづくりを語る上で欠くことができない「レジェンド級」のお二人ですが、熊本地震で旅館や家屋が一部被災したとお聞きしていましたので、元気なご様子に胸をなで下ろしたところです。

中谷さんが客人をもてなしていた古民家も半壊したそうですが、改築して一階にはギャラリー用の壁面やDVD上映機器を設え、二階の壁際にはぐるりと本棚を置いたサロンに生まれ変わっていました。「東京からIターンした方が蓄音機専門店を開いたので気軽に使えるようになったんだ」と言いながら、部屋の片隅にある年代物の蓄音機のハンドルを回し、レコードに針を落とす中谷さんの姿はそれだけで絵になっていましたし、流れてきた曲は臨場感あふれる衝撃的なものでした。正直、手動の蓄音機からこんな迫力ある音が出るとは思ってもみませんでした。

天龍峡再生マネージャーを務めていただいた金谷俊樹さんがこの訪問に同行してくれましたが、「とても贅沢な時間だった」と振り返っていました。確かに蓄音機のあるサロンで中谷さんとまちづくりを語り合うのは、私にとって貴重な経験になりました。

157 全国から注目される「地域人教育」の成果(広報いいだ平成30年2月1日号より)

平成24年度に「地域を愛し、理解して、地域に貢献する人材育成」を目指して、飯田OIDE長姫高校、当市、松本大学の三者が協定を結んで始まった「地域人教育」は、当初の期待を大きく上回る成果を上げています。その一例が、自ら地域の課題解決を考え行動する生徒の皆さんによって立ち上がったサークル、スタディエッグ(Sturdy egg)です。

1月9日にその皆さんから、全国高校商業研究発表大会で優秀賞を受賞した報告を受けました。その内容は、少子化や冠婚葬祭の簡略化等を背景に需要が減少している飯田水引の現状を学び、新たな需要創出や認知度向上に関する仮説を立て、実践活動を通じてこれを立証しようとした研究を纏めたものです。

実際に大会同様のプレゼンをしてもらいましたが、大変充実しており、同席していた代田教育長から「どうしてこれが最優秀賞にならなかったのか」と驚きの言葉が出た程でした。スタディエッグは創設からわずか3年で全国大会に出場し、並み居る常連強豪校に割って入り優秀賞を受賞した訳です。

この発表は1月20日の学輪IIDA全体会でも行われ、全国から集まった大学の先生や文部科学省の皆さんから大いに注目されました。

158 地域包括ケアシステムを考える住民フォーラム(広報いいだ平成30年3月1日号より)

2月12日、雪が降る悪天候にもかかわらず、300人以上の参加者を得て「地域包括ケアシステムを考える住民フォーラム」が飯田医師会と南信州在宅医療・介護連携推進協議会の共催により開催されました。

その内容は、取組事例の報告や現場を預かる皆さんによるパネルディスカッションなど、大変充実したものでしたが、在宅医療、在宅介護、在宅看取りの実現がとても大きなチャレンジであることを痛感するものでした。

医療圏を同じくする南信州全体でこれを実現するためには、14市町村が共同してその基盤を支えながら、医師、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士、訪問看護師、介護支援専門員(ケアマネージャー)、訪問介護員(ホームヘルパー)など多職種の専門家の皆さんや民生委員など地域コミュニティの共助に関わる皆さんが、相互に密接に連携する必要があります。

これほど多くの関係者が患者一人一人の状況に合わせた在宅ケアをしていくためには、ICTによる情報共有と方針の統一が有効であり、イズムリンク(飯田下伊那診療情報連携システム、ism-Link)の果たす役割の重要性が改めて認識されたところです。

159 国際会議で注目される飯田の取り組み(広報いいだ平成30年4月1日号より)

2月28日に、マックス・ウェーバー財団が主催し、ドルトムント市役所で開催された人口動態の変容に関する国際会議に出席しました。この会議には日独の地方行政、大学、研究所などから40人程が参加し、4つの円卓会議を2回行う分科会方式で8つのテーマが議論されました。私は1ラウンド目が地方自治、2ラウンド目が医療福祉ケアについて、千代しゃくなげの会やism-Link(イズムリンク、飯田下伊那診療情報連携システム)など飯田の事例を交えて発表を行いましたが、他の円卓においてもテーマに合わせて飯田の取り組みが紹介されたようです。

私のこの会議への参加は、マックス・ウェーバー財団の付属研究機関の1つにあたるドイツ日本研究所のヴァルデンベルガー所長のお声掛けで実現したものです。所長とのお付き合いは、私が初めて渡独した1993年にミュンヘン大学教授としてお会いして以来で、25年に渡るものです。学輪IIDAにも同研究所の研究員の方々と共に参加していただいており、飯田に住んでいないドイツ人では、最も飯田の取り組みを理解されている方と言えます。

こうした所長のお力添えもあって、今回のドイツ出張は飯田市にとって「小さな世界都市」への確かな手応えを感じるものになりました。

160 カンボジア・ラオスへの出張(広報いいだ平成30年5月1日号より)

3月下旬にカンボジアのシェムリアップとラオスのヴィエンチャンに出張しました。

シェムリアップでは、今年で5回目になる「高校生講座・カンボジア・スタディツアー」の様子を視察しました。このツアーのご指導をいただいている「NPO法人ふるさと南信州緑の基金」の伊澤宏爾理事長によると「街の様子はかなり変わってきている」とのことで、アンコール遺跡群の観光拠点である同市は、外国資本によりホテルなどの施設が相当充実している印象でした。高級日本車もよく見かけましたし、街中では普通に新型のスマートフォンが使われていました。一方、訪問したバイヨン中学校の生徒たちの多くは裸足でしたし、緑の基金の取り組みによって建てられた「飯田小学校」の先生からは「本を読めない児童のために図書室を設置していただければ」との依頼がありました。著しい貧困・格差を目の当たりにしたところですが、訪問した学校や孤児院の子どもたちの笑顔には心が洗われる思いでした。

また、ヴィエンチャンではAVIAMA(人形劇の友・友好都市国際協会)の会長であるルドゥー在ラオス・フランス大使に出迎えられ、8月に飯田で開催する総会の打ち合わせをしました。会長は「飯田訪問を楽しみにしている」とのことでした。