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飯田アカデミア第75講座を開催しました

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年9月15日更新

飯田アカデミア2015 第75講座 報告

 アカデミア全体風景 アカデミア質疑応答 
 第75回飯田アカデミアを、信州大学人文学部准教授の大串潤児先生をお招きして、「地域のなかの「戦争責任」問題」と題し8月29日・30日の両日にわたり開催いたしました。

 開講の辞で、大串先生はこのアカデミアという取り組みを、1920年代以来の自由大学運動になぞらえ、地域における学びへの意志が継承されていることを指摘されました。本講座では、大串先生の取り組んでこられた近現代史研究の二つの柱である「教科書問題・教科書訴訟」「戦後地域社会史」が取り上げられました。
 第一講では「教科書問題と地域社会史」として、大串先生自身が関わられた家永教科書裁判を中心に、そこで何が争点になっていたのかを確認し、教科書検定がさまざまな場で議論になる現在、何が継承しうる課題であるのかをご教示いただきました。証言と事実の関係など、飯田市歴史研究所の事業とも深く関係する内容でした。
 第二講は、「教育の中の満洲移民・満蒙開拓青少年義勇軍」と題して、現在および過去に教育現場で用いられた教科書記述を紹介する形で、満洲への認識が大きく変化している事実、また現在はどのような記述になっているかご教授いただきました。
 第三講では、「地域における「戦争責任」問題」と題して、上郷と松尾を事例に地域における戦争責任をめぐる議論と行動について、実証的な講義を頂きました。講義の際に、実際に大串先生が執筆された教科書についての解説もあり、当事者ならではの工夫をうかがい知ることが出来ました。 
  第四講では、「青年団の思想」と題して、これまで殆ど研究されていない、女子青年団を中心とした青年層における戦争経験の受容や、戦後における自己表現が、地域に残された様々な記録に基づき解説されました。充実した資料に、多くの参加者の方の好評を頂きました。

 戦争と平和をめぐる議論が盛んになっていることを背景にしてか、両日のアカデミアには多くの方にご参集いただき、活発な質疑を行うことができました。

 講師

 大串 潤児(おおぐし じゅんじ)さん 〔信州大学人文学部准教授〕

講師著書 

 「戦後子ども論」(安田常雄編『シリーズ戦後日本社会の歴史4社会の境界を生きる人々―戦後日本の<縁>』
  岩波書店、2013年) 
 「「戦後」地域社会運動についての一試論」(『日本史研究』606、2013 年) ほか

 講義概要

 地域のなかの「戦争責任」問題

第1講 「教科書問題と地域社会史」

 教科書問題2006年・2004年/「史料」と「証言」「事実」

第2講 「教育のなかの満蒙開拓青少年義勇軍―戦後史の前提―」
  • 教科書記述のなかの義勇軍/教育実践の中の義勇軍
  • 「戦争責任」と満洲移民・義勇軍についての試論
第3講 「地域における「戦争責任」問題」

 下伊那郡上郷村1947年・下伊那郡松尾村1950年

第4講 「青年団運動の思想」

 とくに女子青年団運動をめぐって

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