○飯田市美術博物館条例
昭和62年12月25日
条例第33号
(趣旨)
第1条 この条例は、博物館法(昭和26年法律第285号。以下「法」という。)及び地方自治法(昭和22年法律第67号)の規定に基づき、博物館の設置及び管理等に関し必要な事項を定めるものとする。
(設置)
第2条 伊那谷の自然と文化を基本テーマとし、美術、自然科学及び人文科学に関する資料(以下「博物館資料」という。)を収集し、保管し、展示して、市民の利用に供し、その教養、調査研究等に資するために必要な事業を行い、あわせてこれらの資料に関する調査研究を行うため、美術博物館及びその附属施設(以下これらを総称して「美術博物館等」という。)を設置する。
(名称及び位置)
第3条 美術博物館の名称及び位置は、次の表のとおりとする。
名称 | 位置 |
飯田市美術博物館 | 飯田市追手町2丁目655番地7 |
飯田市考古博物館 | 飯田市上郷別府2428番地1 |
2 美術博物館の附属施設の名称及び位置は、次の表のとおりとする。
名称 | 位置 |
日夏耿之介記念館 | 飯田市追手町2丁目655番地5 |
柳田國男館 | 飯田市追手町2丁目655番地5 |
秀水美人画美術館 | 飯田市上郷別府2428番地1 |
(開館時間及び休館日)
第4条 美術博物館等の開館時間及び休館日は、次のとおりとする。
(1) 開館時間 午前9時30分から午後5時まで(入館は、午後4時30分までに限る。)。ただし、飯田市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、必要があると認めるときは、臨時に開館時間を変更することができる。
ア 月曜日(国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日(以下「休日」という。)に該当する場合を除く。)
イ 休日の翌日(日曜日、土曜日又は休日に該当する場合を除く。)
ウ 12月29日から翌年の1月3日までの日
(事業)
第5条 美術博物館は、次の各号に掲げる事業を行う。
(1) 実物、標本、模写、模型、文献、図表、写真、フィルム等の博物館資料を収集し、保管し、及び展示すること。
(2) 博物館資料に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を作成し、公開すること。
(3) 博物館資料の利用に関し必要な説明、助言、指導等を行うこと。
(4) 博物館資料に関する専門的、技術的な調査研究を行うこと。
(5) 博物館資料に関する案内書、解説書、目録、図録、調査研究の報告書等を作成し、及び頒布すること。
(6) 博物館資料に関する講演会、講習会、映写会、観察会、研究会等を開催すること。
(7) プラネタリウムによる天体運行等の映写及び天体観測の指導を行うこと。
(8) 学芸員その他の博物館の事業に従事する人材の養成及び研修を行うこと。
(9) 他の博物館、法第31条第2項に規定する指定施設その他これらに類する施設との間において、資料の相互貸借、職員の交流、刊行物及び情報の交換その他の活動を通じ、相互に連携を図りながら協力すること。
(10) 学校、図書館、研究所、公民館等の教育、学術、文化及び自然に関する諸施設と協力し、その活動を援助すること。
(11) 伊那谷における教育、学術及び文化の振興、文化観光(法第3条第3項に規定するものをいう。)その他の活動について地域の多様な主体との連携及び協力を図り、地域の活力の向上に取り組むこと。
(12) 文化財に関する専門的な調査を行い、その保護及び活用の便を図ること。
(13) 美術博物館活動に伴う展示発表等のため会場を提供すること。
(14) その他美術博物館の目的を達成するため必要な事業
(観覧料等)
第6条 美術博物館等に入館し、展示品又はプラネタリウム投影を観覧しようとする者は、当該観覧1回につき別表第1の1に定める観覧料を納付しなければならない。
2 市長は、特別な展示、催事等を行う場合には、前項の規定にかかわらず、その期間に限り、観覧料を増額し、又は当該展示、催事等に係る観覧料を別に定め、納付させることができる。
(1) 年間利用券1 交付を受けた者(以下「交付者」という。)
ア 交付者
ア 登録者(交付者及び3人以内の交付者と同居する者について、教育委員会が規則で定めるところにより申請し、教育委員会の登録を受けた者をいう。以下同じ。)
(ア) 年間利用券1枚につき別表第1の一般の区分に該当する者 1人
(イ) 年間利用券1枚につき別表第1の一般の区分に該当しない者 3人
2 教育委員会は、交付者又は登録者に対し、前項各号に定める年間利用券の区分に応じ、美術博物館等において販売する印刷刊行物その他の物品を実費相当額より低い金額で販売することができるほか、規則で定めるところにより特典を与えることができる。
3 前2項の規定の適用を受けようとする者は、職員の指示するところにより年間利用券を提示しなければならない。
4 交付者又は登録者は、他者に年間利用券を貸与し、又は譲渡して利用させてはならない。
5 前各項に規定するもののほか、年間利用券による美術博物館等への入館及び観覧の方法については、教育委員会が規則で定める。
(使用の申請及び許可)
第7条 展示発表等のため、美術博物館を使用しようとする者(以下「使用者」という。)は、教育委員会が規則で定めるところにより申請をし、教育委員会の許可を受けなければならない。
2 教育委員会は、前項の規定による許可(以下「使用許可」という。)を受けた者に対して、管理上必要な条件を付けることができる。
(1) 前条第2項の規定により付された条件に違反したとき。
(2) 第17条の規定に違反したとき。
(使用料の納付)
第9条 使用許可を受けた者は、別表第2に定める使用料を納付しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、使用者が飯田市である場合は、使用料の納付を要さない。
3 第1項の規定による使用料の納付は、市長が交付する納入通知書により行う。
(1) 次のいずれかに該当する者及びその引率者が観覧する場合 100分の100
ア 小中学生(小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程並びに特別支援学校の小学部及び中学部その他これらに準ずる施設として市長が認めるものの児童又は生徒をいう。以下同じ。)で、教育課程に基づく教育活動として観覧するもの
イ 保育所、幼稚園、認定こども園、特別支援学校幼稚部その他これらに準ずる施設として市長が認めるものに入所し、又は児童発達支援を利用している者
(2) 前号に掲げるもののほか、市長が特別な理由があると認める場合 市長が定める率
(1) 飯田市が共催する活動に使用する場合 100分の100
(2) 飯田市が後援する活動に使用する場合 100分の50
(3) 前2号に掲げるもののほか、市長が特別な理由があると認める場合 市長が定める率
3 前2項の規定による減免を受けようとする者は、市長が規則で定めるところにより申請をしなければならない。
(観覧料及び使用料の還付)
第11条 既に納付された観覧料及び使用料は還付しない。ただし、市長は特別な理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる。
2 前項の規定による還付を受けようとする者は、市長が規則で定めるところにより申請をしなければならない。
(職員)
第12条 美術博物館に、法第4条第1項及び第3項の職員のほか、必要に応じ事務職員、技術職員その他の職員を置く。
(協議会の設置)
第13条 美術博物館に、法第23条第1項の規定により、飯田市美術博物館協議会(以下「協議会」という。)を置く。
(協議会の委員)
第14条 協議会の委員(以下「委員」という。)は、学校教育及び社会教育の関係者、家庭教育の向上に資する活動を行う者並びに学識経験のある者の中から教育委員会が任命する。
2 委員の数は、10人以内とする。
3 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(協議会の会長)
第15条 協議会に会長を置き、委員が互選する。
2 会長は、会務を総理する。
3 会長に事故あるときは、あらかじめ会長が指名した委員が、その職務を代理する。
(協議会の会議)
第16条 協議会の会議は、会長が招集し、会長が議長となる。
2 協議会は、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
3 協議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(1) 他の入館者等の入館、観覧又は使用を妨げる行為をしないこと。
(2) 備品、博物館資料又は展示品に教育委員会の許可なく触れ、又は模写をし、若しくは撮影をしないこと。
(3) 教育委員会の許可なく広告物等を掲示しないこと。
(4) 教育委員会の許可なく物品の販売をしないこと。
(5) 前各号に掲げるもののほか、美術博物館等の管理上必要なものとして教育委員会が規則で定める事項
(入館の制限等)
第18条 教育委員会は、入館者等が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、美術博物館等への入館を制限し、又は美術博物館等からの退去を命じることができる。
(1) 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるとき。
(2) 美術博物館等の建物、設備、備品、博物館資料又は展示品を汚損し、毀損し、若しくは滅失したとき、又はそのおそれがあるとき。
(3) 前条の規定に違反したとき。
(4) 前3号に掲げるもののほか、美術博物館等の管理上著しく支障があるとき。
(原状回復義務等)
第19条 使用者は、美術博物館の使用が終了したとき、又は第8条の規定により使用許可を取り消され、若しくは美術博物館の使用の停止を命じられたときは、直ちに美術博物館を使用前の状態に復さなければならない。
2 入館者等は、その責めに帰すべき事由により美術博物館等の建物、設備、備品、博物館資料又は展示品を汚損し、毀損し、又は滅失したときは、教育委員会が指示するところにより、自己の負担により美術博物館等を原状に復し、又はその損害を賠償しなければならない。
(委任)
第20条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会が規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、教育委員会が規則で定める日から施行する。
(昭和63年4月教委規則第5号で、同63年4月1日から施行。ただし、条例附則第2項及び第3項の規定は、昭和63年10月31日から施行)
(飯田市特別職の職員で非常勤の者の報酬に関する条例の一部改正)
2 飯田市特別職の職員で非常勤の者の報酬に関する条例(昭和37年飯田市条例第10号)の一部を次のように改正する。
別表中「美術博物館建設委員会の委員」を「美術博物館協議会の委員」に改める。
(飯田市日夏耿之介記念館設置条例等の廃止)
3 次に掲げる条例は、廃止する。
飯田市日夏耿之介記念館設置条例(昭和54年飯田市条例第8号)
飯田市美術博物館建設委員会条例(昭和62年飯田市条例第1号)
附則(平成元年3月30日条例第25号)
(施行期日等)
1 この条例は、平成元年4月1日から施行する。
2 この条例の施行の際、現にこの条例による改正前の(中略)飯田市美術博物館条例の規定に基づいて使用許可を受けている者に係る使用料等については、なお従前の例による。
附則(平成元年12月26日条例第52号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成5年6月30日条例第48号)
(施行期日)
1 この条例は、平成5年7月1日から施行する。ただし、別表第1の改正規定中備考に係る部分は、平成5年9月4日から施行する。
(合併に伴う経過措置)
2 下伊那郡上郷町の編入の日前に、旧上郷町立上郷考古博物館条例(平成2年上郷町条例第11号)の規定に基づきなされた手続、処分その他の行為は、この条例による改正後の飯田市美術博物館条例の相当規定に基づきなされたものとみなす。
附則(平成20年6月30日条例第28号)
この条例は、平成20年7月1日から施行する。
附則(平成23年3月25日条例第5号)
(施行期日)
1 この条例は、平成23年3月26日から施行する。
(プラネタリウム観覧料の特例)
2 この条例の施行の日から平成23年5月5日までの間におけるプラネタリウムの観覧料は、この条例による改正後の飯田市美術博物館条例別表第1の1のプラネタリウムの観覧料の規定にかかわらず、無料とする。
附則(平成24年3月28日条例第17号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成24年4月1日から施行する。
附則(平成24年12月26日条例第65号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成25年12月25日条例第60号)
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(年間利用券に係る経過措置)
2 施行日前に改正前の第6条第2項の規定により交付された年間利用券は、その発行日から起算して1年を経過する日までの間において、改正後の第6条の2第1項第2号に規定する年間利用券2とみなす。
(使用料に係る経過措置)
3 改正後の飯田市美術博物館条例の第9条、第10条第2項及び別表第2の規定は、施行日以後に行われた使用の許可の申請に係る使用料から適用し、施行日前に行われた使用の許可の申請に係る使用料については、なお従前の例による。
附則(平成26年3月25日条例第20号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成28年3月24日条例第19号)
この条例は、平成28年4月1日から施行する。
附則(令和元年7月1日条例第29号)
(施行期日)
1 この条例中第1条の規定は令和元年7月20日から、第2条の規定は同年10月1日から施行する。
(経過措置)
2 第2条の規定による改正後の飯田市美術博物館条例別表第2の規定は、令和元年10月1日以後に行われた使用の許可の申請に係る使用料から適用し、同日前に行われた使用の許可の申請に係る使用料については、なお従前の例による。
附則(令和3年3月25日条例第9号)
この条例は、令和3年4月1日から施行する。
附則(令和4年3月28日条例第10号)
この条例は、令和4年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月27日条例第20号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和6年6月28日条例第29号)
この条例は、公布の日から施行する。
別表第1(第6条、第6条の2関係)
1 観覧料
区分 | 飯田市美術博物館 | 飯田市考古博物館及び秀水美人画美術館(共通) | |||||
常設展示 | 自然・人文常設展示のみ | プラネタリウム | 常設展示 | ||||
個人 | 団体(20人以上の場合)1人につき | 個人 | 個人 | 団体(20人以上の場合)1人につき | 個人 | 団体(20人以上の場合)1人につき | |
一般 | 310円 | 210円 | 150円 | 250円 | 200円 | 200円 | 160円 |
高校生 | 200円 | 150円 | 100円 | 150円 | 120円 | 150円 | 120円 |
小中学生 | 100円 | 80円 | 50円 | 50円 | 30円 | 100円 | 80円 |
(備考)
1 小学校就学前の者が座席を確保してプラネタリウムを観覧する場合の観覧料は、小中学生の観覧料とする。
2 常設展示とプラネタリウムを併せて観覧する場合の観覧料は、常設展示の団体観覧料とプラネタリウムの団体観覧料の合計金額とする。
3 自然・人文常設展示のみとプラネタリウムを併せて観覧する場合の観覧料は、自然・人文常設展示のみの観覧料とプラネタリウムの団体観覧料の合計金額とする。
2 年間利用券に係る観覧料
区分 | 観覧料 |
年間利用券1 | 1,500円 |
年間利用券2 | 2,000円 |
年間利用券3 | 2,500円 |
別表第2(第9条関係)
使用料(1日当たり)
区分 | 飯田市美術博物館 | 飯田市考古博物館 | ||||
展示室A | 展示室B | 講堂 | 市民ギャラリー | 多目的室 | ||
入場料等を徴収しない場合 | 4,200円 | 2,250円 | 2,050円 | 2,500円 | 400円 | |
入場料等を徴収する場合 | 8,450円 | 4,600円 | 4,200円 | ― | 750円 | |
冷暖房料金 | 使用料に100分の30を乗じて得た額 |
(備考)
1 「入場料等」とは、使用者が入場者から徴収する入場料、会費その他これに類するものをいう。
2 展示室の一部を使用する場合の使用料は、使用する面積により、1日当たりの使用料の金額を基準として算出し、100円未満の端数があるときはこれを切り上げる。
3 市民ギャラリーは、入場料等を徴収する場合にあっては使用することができない。