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第7回キャリア教育作文コンクール最優秀作品

ページID:0047001 印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月7日更新

最優秀賞を受賞した2作品を紹介します。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

 飯田市教育委員会主催、平成28年度「結いのまち飯田」第7回キャリア教育作文コンクールで最優秀賞を受賞した2作品をご紹介します。受賞した2人は、第11回キャリア教育推進フォーラムで作品の発表をしてくれました。

 この作文コンクールは、「家でのお手伝い、地域での行事やボランティア活動への参加、職場体験・農業体験・林業体験学習、インターンシップなどを通して学んだことや、将来への夢や希望、就きたい職業などを作文に書くことを通して、自分への理解を深めるとともに、将来へ向けて意欲をもって歩むことが出来るように」との願いで、平成22年度からスタートしたものです。

小学校の部  最優秀賞(教育委員会賞)

農作業から自分の未来へ

                         飯田市立浜井場小学校 6年 山路 真拓(やまじ まひろ) 

 浜井場小学校では、五年生になるとふるさと体験という学校の行事があります。内容は、年に三回遠山郷へ行って一回目は民泊、二回目は霜月祭りでふく笛や、太鼓の練習、三回目は霜月祭りに参加します。そして地域の方から遠山郷の歴史、伝統を学びます。

 一回目の民泊では木沢地区の民家に泊まらせていただき、そこで農作業のお手伝いをやりました。ぼくは畑に肥料をまいたり肥料がかかった畑を耕うん機で耕したり実った野菜の収穫をしたりしました。その作業に感じたことがあります。

 ぼくは農作業を全くと言っていいほどやったことがありませんでした。なので肥料を運んでいるときなどは「大変だな。」とか「重いからつらいな。」と正直思ってしまいました。でも耕うん機を使い畑を耕していると自然に「おいしい野菜や米などを作るためには土作りがとても重要なんだな。」と改めて強く思いました。次に夏野菜の収穫をやらせてもらった時には、収穫の作業の前に畑を耕したので、「やっぱり土作りに力が入ると中だけでなく外も立派なんだな。」と思いました。ぼくはこの二つの作業を終えてから自分がその畑でなにか育てるわけでもないし、収穫した野菜を自分が育てたわけじゃないのにとてもワクワクしたりうれしいという気持ちがわいてきました。

 そして、ぼくは最後に将来、自分はどんな大人になりたいのかを農作業と関係づけて考えてみました。そしてぼくがたどりついた答えは大人になってから社会で生きていくために必要な強くすぐに折れない気持ちを作るための努力が大切だということです。そのためには土作りのときのように小さなことから地道に積みあげていき、いつか中も、外も立派な人になりたいです。

 そしてこれからぼくが頑張りたいことは三つあります。一つ目は自分のことは自分でするです。今までは家族や先生に手伝ってもらうことが多かったけどこれからは自分のことは自分でできるようにしたいです。二つ目はだれかに言われる前に進んで行動するです。ぼくは行動がおそく、言われないと動かないこともよくあるので自分で判断してその時に合った行動ができるようにしたいです。三つ目は残り半年もない小学校生活を六年生として自分のことだけでなくまわりのことも考えて行動できるようにしたいと思います。今の三つに気をつけて頑張っていきたいです。

 

中学校・高等学校の部  最優秀賞(教育委員会賞) 

地元を守る女性になりたい

                    飯田市立高陵中学校 2年 今村 仁美(いまむら ひとみ)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

 私には将来の夢がある。それは、レスキュー隊員になるということだ。私が小学校二年生だったときに起こった東日本大震災。建物などに下敷きになってしまったり、動けなくなっていた人を、レスキュー隊員の方々が懸命に救助している姿を、ニュースで見た。私はとても悔しかった。自分には人を助けたいという気持ちがあるのに、何も出来なかったからだ。そのとき私はレスキュー隊員になろうと思った。

 そして最近、私がレスキュー隊員になろうと改めて強く思った出来事があった。

 それは、職場体験学習だ。私は職場体験学習で飯田広域消防飯田消防署に行った。体験前から私は、とてもワクワクしていた。そして、職場体験学習当日。初日とあって、分からないことが沢山あって、少し困っていた。しかし、消防署の方々に、とても優しく説明をしていただき、無事、初日を終えることが出来た。職場体験学習二日目、この日は放水体験やはしご車搭乗など、様々な体験を行った。私がこの日一番勉強になったのは、レスキュー隊の訓練を体験したときだ。

 まず、ロープ登はんを行った。ロープ登はんは、レスキュー隊員になるためには必ずできなければいけないことの一つだ。そのため私は、とても気合いが入っていた。しかし、実際に体験してみると、予想していたよりも難しかった。私はこのとき、レスキュー隊員になるということの難しさを改めて実感した。

 そして次に、はしご車に搭乗した。実は私は高い所が苦手で、はしご車に搭乗する前、とても不安だった。しかしそんなときに、レスキュー隊員の方が優しく声をかけて下さったので、一気に不安が無くなり、良い気持ちで、はしご車に搭乗することが出来た。そのとき私は、もし私がレスキュー隊員になれたら、この方のように様々な人達に優しくしたいと思った。そしてその優しさで、救助された人達を安心させてあげようと思った。このように二日目は、とても充実した体験を行うことが出来た。

 そしていよいよ職場体験学習最終日、この日は主に救助活動を行った。この体験では、大切な人の命を助けることを学んだ。心肺蘇生法やAEDの使い方、止血法などを教えていただいた。実際に人形を使って人工呼吸をしてみたり、AEDを使ったりした。およそ三時間に及ぶ講習の後、試験が行われた。実際に人が倒れているということを想定し、救急車が到着するまでの時間、心肺蘇生や人工呼吸、AEDを使うという試験だった。試験を終えた私は、消防の方の発表を待った。そして数十分後、試験結果が発表された。見事私は、試験に合格することが出来て、普通救命講習修了証をいただくことが出来た。そのとき私は、ほんの少しだけではあるが、レスキュー隊員になるための道が開けた気がした。更にこの道を開くようにするには、未来の私をイメージして、今から出来ることに取り組むことが大切だと思う。

 私は今回の職場体験学習を通して、感じたことと新たな夢を見つけることが出来た。

 感じたことは、レスキュー隊員になるのは決して簡単ではないということだ。このことを忘れないで、レスキュー隊員になるために、体力をつけ、勉強も一生懸命頑張りたいと思う。

 そして私が新たに見つけることが出来た夢とは、私がレスキュー隊員になったら、飯田広域消防飯田消防署の職員として働くということだ。私はこの夢を実現させて、地元を守る女性になりたい。