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平成29年度飯田市キャリア教育推進フォーラムを開催しました。(その2)

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月1日更新

第12回飯田市キャリア教育推進フォーラム開催

平成29年度飯田市キャリア教育推進フォーラムを開催しました。(その2)

(その1)の続きを紹介します。

フォーラムでは、市内の小学校や高等学校での実践も発表されます。

小学校・高等学校の活動紹介

下久堅小学校5年生の発表「宿泊体験学習~温かい心にふれて~」

下久堅小学校5年生は、昨年度から一泊二日の農業宿泊体験をしています。地域の方々との農作業や会話などの交流を通して今まで知らなかった「ふるさと下久堅」を体全体で感じ取りました。そのことを、テレビの取材に見立てたアイディア溢れる劇にしたてて発表しました。全員が役になりきって大きな声で発表し、会場から大きな拍手を頂きました。

下久堅小学校の発表

飯田風越高等学校 国際教養科2年生の発表「課題研究 ~地域を知る~」

飯田風越高等学校 国際教養科2年生は、授業で「課題研究」を学んでいます。将来国際人として世界に羽ばたいていくとき、自分たちが生まれた地域を軸として考え活動できるようにする科目です。その成果を発表しました。

小池真緒さんは、「日本一の焼き肉の町を支える畜産業 ~飯田の畜産業を盛り上げよう~」、また伊藤ほのかさんは、「通過地点にならないために ~飯田市のこれからを考える~」と題して発表しました。いずれも、高校生らしい着眼点で地域の課題を取り上げていて、主張もわかりやすい発表でした。会場の中学生からも「将来の高校の学習について、大変に参考になった。」と感想が寄せられました。

飯田風越高校生の発表

続いて、「わが家の結いタイム三行詩・キャリア教育作文コンクール入賞作品発表」がありました。

 

わが家の結いタイム三行詩・キャリア教育作文コンクール入賞作品発表

第7回「わが家の結いタイム」三行詩コンクール入賞者・作品発表

今年で、7回目を迎えた三行詩コンクールには、2,732点の応募がありました。入賞した市内小中学校の3名の皆さんが参加してくださいました。 

山本小学校   6年 熊谷  凛 さん
下久堅小学校 3年 田中蒼央翔 さん
龍江小学校   5年 篠田 莉緒 さん

三行詩の発表

 

第8回「結いのまち飯田」キャリア教育作文コンクール入賞作品発表

コンクールも今年で8回目を迎えました。県内小中学校から、23校642作品の応募がありました。当日は、入賞した市内小中学校の10名の皆さんが参加してくれました。代表で、小学校中学校それぞれの部の最優秀賞(教育委員会賞)受賞の2名が作品を発表しました。

小学校の部では、丸山小学校6年の小田優菜さんが、「将来の夢~あの人のようになりたい~」と題して、発表しました。中学校の部では、生坂村立生坂中学校2年の藤原僚子さんが、「感謝から感じるやりがい」と題して、発表しました。小田さんは自分の入院の体験を元に、また藤原さんは保育園での職場体験を元に自分をしっかり見つめ、将来に向けてのしっかりした夢や生き方について堂々と発表しました。

発表作文の全文を以下に掲載します。

 

小学校の部 最優秀賞

将来の夢~あの人のようになりたい~

飯田市立丸山小学校 六年 小田 優菜 

 私の将来の夢は、看護師です。優しくて、いつも元気づけてくれる。そんな看護師に私は小さなころからあこがれを持っていました。
 私は三才ごろ、川崎病にかかりました。川崎病はずっと昔、難病、つまり不治の病に指定されていました。川崎病が分かったのは入園式の日。式のと中、具合が悪くなり病院に向かいました。私が向かった病院では、「これは、川崎病っぽいから市立病院に行ってください」といわれ、市立病院に行ったら「川崎病です。すぐにでも入院しないと」と言われ、入院生活が始まりました。このころ、私は体内の水分が少なく、点滴を七、八本ほどしていたため車いすでの移動も難しく、ベットからおりることもできませんでした。テレビを見ていても意味が分からず移動もできないので、私のしゅみは父が買ってきてくれる「ぬりえ」でした。ぬりえだけで過ごす日々。でも、ある日のこと。一人の看護師が私に話しかけてきてくれました。「ぬりえばかりでたいくつにならない?」。そう優しく話しかけてきてくれました。それから会話ははずみ、毎日の楽しみがその人との会話になりました。家族以外に気楽に話せることができました。たくさんの点滴、注射で私が退院した姿、大人になった姿など想像ができませんでした。いくらがんばっても私が病院のベットで横になっている姿ばかり。でもあの人が私に話しかけてきてくれた、その時から私は保育園で友達と話している姿、そして私があの人のように看護師として働いている姿。このような姿が目に浮かぶように想像できました。それからは退院するという想像、希望も見えてきました。
 それから私は看護師になるという夢を持って過ごしてきました。「将来の夢はあるの?」と聞かれると必ず「看護師」と答えてきました。約八年間ずっと追いかけてきた夢。私は絶対看護師になって、医師の手伝いをして病気を治す。私のように退院という希望が持てなかったら、一すじのほんの小さな光、希望をあたえたい。じゅみょうがあって「生きる希望」を失っていたら、私の行動で「生きる希望」を持ってほしい。入院をして笑顔が消えてしまったら私の力で笑顔を取りもどしたい。そして、あの人のようになりたい。私は人の命を守るんだ。

 

中学校・高等学校の部 最優秀賞

「感謝から感じるやりがい」

生坂村立生坂中学校 二年 藤原 僚子 

 「何のために働いているのですか?」
 職場体験で行った保育園で、私は保育士さんにきいた。すると保育士さんは
「やりがいを感じるためかなぁ。」
 こう言ったのだ。
 私は、この言葉をきいた時に大きな衝撃をうけた。なぜなら私は第一声で「生活のため」というのではないかと心のどこかで思っていたからだ。私の予想は大きく外れたが、なぜこの答えになるのかとても気になった。
 そんな私が一日目に担当したのは年少さんだった。この日はプールで一緒に遊んだり、絵本を読んであげたり寝かしつけ等を体験した。子供たちが一生懸命に自分の思いを伝えようとしてくれていることがすごくうれしかったし、それ以上に、いつも
「お姉ちゃん。」
と、私を呼んでくれている声がきこえ、子供たちから必要とされていることが実感できて良かった。
 しかし肝心の「やりがい」に関してはこの日にあった、たくさんのうれしかったことだけではない気がしてならなかったのだ。
 そのため私は園児がお昼寝をしている時間に、保育士さんにこんな質問をしてみた。
「働くうえで大切にしていることは何ですか?」
 すると、保育士さんはこうおっしゃった。
「人に何かしてもらったら『ありがとう』と必ず言うこと。何においても感謝の気持ちを忘れずにいられると良いよね。」
 この時、私はなるほどと思ってしまった。それは一日をふり返ってみて感謝の気持ちなど全く考えずに生活していたなぁと思ったからである。こんなことでは、子供の気持ちに寄り添ってあげることもできていなかっただろうし、それだからこの仕事の「やりがい」もみつけられなかったのだと痛感した。そのため二日目は「ありがとう。」や「どういたしまして。」等の感謝の気持ちをたくさん伝えようと思った。
 そして当日、最終日の二日目。この日に担当したのは一~二歳までの園児がいるクラスだった。体験内容は一日目とさほど変わらなかったが年齢が一つ二つ違うだけでできることも限られていた。それでも私は園児にたくさん話しかけたり「よくできたね。」などとほめたりした。そうしているうちに園児との距離も縮まっていったのが分かった。一番うれしかったのはいつもダダをこねてばかりいた子がこの日は何事も一人でやっていたことだ。私が
「頑張ったね。えらいね。」
と、笑顔で話しかけてあげるとその子はうれしそうにしていた。
 この時、私は初めてとてつもない達成感を感じ
「やりがいって子供の成長を近くで見守れるということなのかなぁ。」
と感じた。
 そしてこの日も昨日と同じ質問をしてみた。
「働く上で大切にしていることは何ですか?」
「それは・・・」
 私は保育士さんの返答をきき、改めて本当にすごいなぁと感じた。保育士さんは
「上の人からのアドバイスをありがたくきいて自分は違う思いでもまずは受け取めて感謝する。嫌なことも言われるけど成長のためだから、ありがたく思うことかな。」
と言ったのだ。その時、私は同時に思ったことがあった。それは、常に感謝の気持ちを大切にしていれば自然とやりがいを感じることができるのではないかということだ。働くうえでも生活していくうえでもたくさんの方が手を差しのべてくれているということに気付かされ、改めて私は幸せ者なんだと思うことができた。こんな素敵なことに気付かせてくれた感謝の気持ちを今度は私が周りの人に伝えていきたいと思う。

 

その3へ続く