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令和5年飯田市議会第4回定例会 閉会市長あいさつ

ページID:20230402 更新日:2023年12月20日更新 印刷ページ表示

令和5年飯田市議会第4回定例会 閉会 市長あいさつ

 令和5年飯田市議会第4回定例会を去る11月24日に開会し、本日までの27日間、提案いたしました諸案件につきまして、慎重にご審議・ご決定いただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 審議の過程でご指摘があった点につきましては、執行に当たり十分に意を配してまいります。
 代表質問・一般質問では、私のマニフェストに遡って市政運営の在り方についてご質問を頂いたほか、予算編成の基本方針の内容、経済・産業、地域活動、環境、子育て、福祉、教育・文化、DXなど、多岐に亘ってご質問をいただきました。
 頂いたご意見・ご提案につきましては、今後の市政運営、来年度予算編成や今後の事業執行の中で、できる限り反映してまいります。
 また先ほどは、県及び県議会に対する力強い意見書を決議していただきました。「北高南低」という言葉を次世代の皆さんが意識せずに済むような地域をともにつくっていきたいと存じます。

 今年は、3年以上にわたって猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、5月に5類へと移行され、夏以降は様々なイベントや地域行事が再開あるいは制限のない形で開催されました。
 いいだ人形劇フェスタや飯田りんごん、南信州獅子舞フェスティバル、飯田丘のまちフェスティバルなどそれぞれのイベントで、新型コロナウイルスに翻弄された3年間を吹き飛ばすかのような熱気、市民の皆さんの「待ちわびていた」という思いを感じました。
 コロナ禍の休止期間を乗り越えて開催にこぎ着けた関係者の皆さんに、改めて敬意を表し、感謝申し上げます。

 令和5年を振り返ってみますと、飯田市立動物園とりんご並木が70周年、JR飯田駅が開業100周年など、大きな節目を迎えた1年でした。
 飯田市立動物園はりんご並木と同じく、飯田大火からの復興を目指して計画され、昭和28年5月5日に開園しました。その開園記念日となる本年5月5日に記念式典を開催し、多くの来場者の皆さんとともに70周年を祝うことができました。
 りんご並木につきましても、9月に70周年記念式典が開催されたほか、様々なイベントや関連事業が行われ、先日はNHKの人気番組にも取り上げられて全国にりんご並木をPRすることができました。
 今後も、動物園やりんご並木を軸として、人が歩いて楽しめる、賑わいのあるまちとなるよう取り組んでまいります。

 2019年4月から本坑掘削を行っておりました仮称「青崩峠トンネル」が本年5月に貫通したことも、大変嬉しいニュースでした。
 三遠南信自動車道全線の中でも最難関と言われた箇所に開通の目途が立ったことで、三遠南信自動車道全通への期待がこれまで以上に高まっていることを感じます。
 トンネル開通は、早ければ3年、遅くとも5年のうちにと期待しておりますが、飯田市として、まずは、「道の駅遠山郷」を令和7年秋のグランドオープンを目指して再整備し、信州の南の玄関口としての重要な役割を果たせるよう、地域の皆さんと一緒になってしっかりと準備してまいります。

 6月には、記録的豪雨により、特に遠山地区を中心に多くの甚大な被害が発生しました。
 すでに災害箇所の多くは復旧しておりますが、被害が大きかった箇所では、現在も復旧に向けた工事を進めております。
 長期間にわたりご不便をおかけいたしますが、関係機関と連携し、復旧工事が早期に完了するよう取り組んでまいりますので、引き続きご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 リニア関連工事については、本年3月に国道153号飯田北改良の工事が始まったのをはじめ、8月には風越山トンネル黒田工区の掘削開始、10月には飯田市側の天竜川橋梁工事に着手など、開業に向けた工事が着実に開始された年となりました。
 一方、去る12月14日には、JR東海が国土交通大臣に対し、中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画と変更の認可申請を行ったと発表があり、その内容は、新たに駅・車両基地の建築工事や設備工事等の工事実施計画を申請するとともに、これまで認可を受けた事項について、工事予算の変更と工事の完了予定時期を2027年から「2027年以降」に変更したいとするものでした。
 工事実施計画の申請は、JR東海として事業を前に進める強い意思の表れと理解いたしますが、開業時期はいまだ不透明な状況となっています。
 リニアの開業時期がはっきりしないことで、企業誘致・民間投資は進まない状況にあり、県内工事のスケジュールに影響が及べば、工事期間や工事関係車両の運行期間が長引くなど地元住民の皆さんへの負担がさらに長期となることが懸念されます。
 JR東海には、引き続き、静岡県をはじめ関係機関との協議を密に行い、早期に開業時期を提示するよう求めてまいります。

 リニアに関連して、空飛ぶクルマやドローンなどの次世代モビリティを、リニア駅からの二次交通の手段として活用することを想定し、その利用と新しい産業としての可能性を信州大学航空機システム研究講座とエスバードが連携して研究しております。
 今週土曜日12月23日には、次世代エアモビリティシンポジウムがエスバードで開催され、当地域が取り組んでいる航空機産業をはじめとした「ものづくり分野」などの視点から、空の移動革命により広がる様々な可能性を探ることとしております。
 この次世代モビリティに加え、信州大学が取り組んでいる水と太陽光から水素を創る研究など、新技術の「実証タウン」としての飯田市の可能性を今後大きく広げていきたいと考えております。

 15年ぶりの飯田勢対決となった全国高校ラグビー長野県大会を制し、57大会ぶりに花園への切符を勝ち取った飯田OIDE長姫高校ラグビー部の皆さんには、心からお祝いを申し上げますとともに、全国の舞台での活躍に大いに期待をするところです。
 初戦は12月28日、対戦相手となる山口県代表 高川学園高校は初出場であり、57大会ぶりの出場校と初出場校の対戦とあって、注目されているとお聞きしております。
 まずは一勝を目標に、全力で相手に立ち向かい、必ずや勝利を収められることをお祈り申し上げます。当日は仕事納めの日であり、私自身は現地に応援に行くことは叶いませんが、飯田から声援を送りたいと思っております。

 さて、今定例会の代表質問では、井坪議員から「こうすればこうなるから、市民のみなさんにはこれを協力してほしい」という強いメッセージを、と問われました。
 また、宮脇議員からは、ジェンダーギャップの克服に関連して「議員研修会の後、自分の食器は自分で洗うようになって、妻からは喜ばれたが個人のことにとどまっている」という話がありました。
 私は、自分の食器は自分で洗うという、すでに若い世代の皆さんにとっては当たり前になっているであろうことが、飯田市では世代を問わず当たり前だ、と言えるような、そんなまちになれば、若者が住みたいまちとなる障壁が1つ減らせるのではないかと思います。
 そこで、本定例会の最後に、私から今この議場にいる議員の皆さん、執行部の皆さんにご協力をお願いしたいと思います。
 ジェンダーギャップの克服には、世の中の雰囲気を変える具体的な行動が必要です。その第一歩として、今ここにいる我々が、率先して自分の食器は自分で洗うようする、このことにご協力いただければと思います。ご協力いただける方は、拍手をお願いします。
 ありがとうございます。賛成多数と認めます(無事、シナリオ1に進みます)。
 議場でこのような形で皆さんのご協力を求めるという私のやり方は、「わきまえない」行動とお叱りを受けるのではと覚悟をしておりましたが、多くの方にご賛同を賜り、ホッとしております。市民の皆さんには、飯田市議会のこの開かれた雰囲気を感じていただければと思います。
 「自分の食器は自分で洗おう運動」(仮称ですが)、これを行動に移すに当たっては、山崎議員からもありましたように、目標値の設定が必要です。執行部側は、「あるべき姿」として目標値を100%と定め、定期的に確認していくことといたします。議員の皆さんがどのように取り組むかは、議会においてご検討願います。
 市瀬議員からは、リーンスタートアップというお話もありました。この議場発の「自分の食器は自分で洗おう運動」が、市民の皆さんにどのように受け止められるか、反応を見ながらまた次の一手を考えてまいりたいと思います。

 1年の最後に、議場をお騒がせして失礼をいたしました。
 結びに、令和6年が佳き1年となるよう、引き続き全力で市政運営に当たってまいりますことをお誓い申し上げますとともに、議員各位のなお一層のご協力をお願い申し上げまして、閉会に当たっての挨拶といたします。 ありがとうございました。

 

※掲出文は原稿ベースであり、実際の発言と異なる箇所があります。