○電子契約に係る事務処理要領

令和5年9月29日

訓令第8号

本庁及び出先機関全般

(趣旨)

第1条 この訓令は、飯田市が行う電子契約の事務処理について、必要な事項を定めるものとする。

(用語の定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 電子契約 電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下この条及び第8条において同じ。)により作成した文書に電子署名を行う方法で締結する契約をいう。

(2) 電子署名 電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年法律第102号)第2条第1項に規定する電子署名をいう。

(3) 電子契約サービス 電子契約に係るサービスを提供する事業者が、飯田市及び契約の相手方の指示を受けて当該事業者自身の署名鍵(電子署名に係る暗号化及び復号に用いる情報であって、当該事業者のみが知り得るものをいう。)による電子署名を行う電子契約事業をいう。

(4) サービス提供事業者 電子契約サービスを提供する事業者をいう。

(5) タイムスタンプ サービス提供事業者が電子署名を付与する際に利用する電子的な時刻の証明をいう。

(6) 電子契約書 法令に定める措置を講じた電磁的記録により作成する契約書をいう。

(7) 契約書一式 契約を締結しようとするときに飯田市財務規則(昭和56年飯田市規則第7号)その他の規程の定めにより作成する契約書及び当該契約書に附属する書類をいう。

(8) アカウント 電子契約サービスに接続するための権利をいう。

(9) パスワード 電子契約サービスに接続するために必要となる暗証番号をいう。

(10) 運用管理者 電子契約サービスの運用及び管理を行う飯田市の職員をいう。

(11) 承認者 契約の相手方に電子契約書を送信する際、当該電子契約書が決裁を得たものと相違ないことを確認し、及び承認する飯田市の職員をいう。

(12) 担当者 契約の相手方に電子契約書を送信する等、電子契約サービスを利用した契約の手続の事務を主に行う飯田市の職員をいう。

(対象とする契約)

第3条 電子契約の対象とする契約は、飯田市の締結する契約であって、次に掲げるものとする。ただし、法令等の規定により紙で契約書を作成する義務がある契約、契約履行後における契約書の保存年限について10年を超える期間を定めた契約、自動更新条項付契約その他の電子契約によることが適当でないと運用管理者が認めるものを除く。

(1) 公共工事請負契約

(2) 公共工事に係る委託契約

(3) 売買契約

(4) 売買単価契約

(5) 賃貸借契約

(6) 請負契約(第1号に規定するものを除く。)

(7) 委託契約(第2号に規定するものを除く。)

(運用管理者)

第4条 運用管理者は、デジタル推進課長及び財政課長をもってこれに充てる。

2 運用管理者は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1) 電子契約サービスの利用可能な状態の維持

(2) 電子契約サービスの安全性及び信頼性の確保

(3) 電子契約サービスの効率的な運用及び適正な管理

(4) その他電子契約サービスの適正な運用を図るために必要な事項

(承認者)

第5条 承認者は、運用管理者が指定した課等(飯田市組織規則(平成13年飯田市規則第9号)第2条第2号の課等をいう。以下同じ。)に置くこととし、当該課等の所属長又は所属長が指定する職員をもってこれに充てる。

(アカウント等の取扱い)

第6条 アカウントは、運用管理者が設定し、前条の課等ごとに付与する。

2 アカウントの変更は、運用管理者が行う。

3 アカウントを使用した電子契約サービスは、それぞれの課等の担当者が行う。

4 パスワードの管理、設定及び変更は、担当者が行う。

5 担当者は、パスワードを他者に知られないように厳重に管理しなければならない。

(電子メール等の確認)

第7条 契約の相手方が、電子契約を希望するか否かの確認は、次の各号に掲げる場合に応じ、それぞれ当該各号に定める方法によるものとする。

(1) 入札により落札決定を行う場合 入札を執行する課等の職員が、落札者への通知と併せて電子契約の希望の有無を確認する。

(2) 入札を行わない場合 契約の相手方に対して契約の締結の申入れを行う課等の職員が当該申入れと併せて電子契約の希望の有無を確認する。

2 前項の確認を行った職員は、契約の相手方が電子契約を希望する旨を確認したときは、その旨を確認した日の翌日までに契約の相手方から電子契約同意書兼メールアドレス確認書(様式第1号)により、電子契約の同意及び電子契約に利用する契約の相手方の電子メールアドレスを徴取するものとする。

(電子契約書のアップロード)

第8条 担当者は、次の手順により電子契約書のサービス提供事業者への送信(以下「アップロード」という。)を行う。

(1) 所属する課等の電子メールアドレス及びパスワードにより、電子契約サービスに接続する。

(2) 電子契約サービスで指定する電磁的記録により作成した文書に変換した契約書一式が決裁を得たものと相違ないことを確認の上、当該契約書一式をアップロードする。

(3) 書類情報、契約の相手方に関する情報等の詳細情報を入力し、電子契約書の送信順等の設定を行う。

(契約内容の確認)

第9条 承認者は、前条の規定により担当者が電子契約書をアップロードしたときは、速やかに電子契約書の内容及び契約の相手方の電子メールアドレスを確認し、及び承認する。

(契約の締結)

第10条 担当者は、前条の規定による承認者の確認及び承認を経て、電子契約書に電子契約サービスによるタイムスタンプ及び電子署名を付与する。

(管理名称)

第11条 電子契約を行う契約については、電子契約サービスにより契約ごとに管理するための名称(次項において「管理名称」という。)を付すものとする。

2 管理名称ごとに管理する項目は、契約を主管する課等(以下「主管課」という。)の名称、契約年度、業務又は工事の事業の名称及び契約の相手方の名称とする。

(電子契約の履歴管理)

第12条 担当者は、電子契約管理簿(様式第2号)により、電子契約の履歴を管理しなければならない。

(契約内容の修正)

第13条 担当者は、電子契約による契約内容の修正の必要が生じたときは、契約書一式を差し替えるものとする。

2 第8条から第10条までの規定は、前項の修正について準用する。この場合において、第8条第2号中「契約書一式」とあるのは「契約書一式及び修正内容等を記載した覚書」と読み替える。

3 担当者は、第1項の修正を行った場合は、修正前の電子契約書は、電子契約サービスで保管しなければならない。

(変更契約)

第14条 担当者は、電子契約による契約の変更(以下この条において「変更契約」という。)の必要が生じたときは、当該変更契約に係る契約書一式により契約を締結する。

2 第8条から第10条までの規定は、前項の変更契約について準用する。この場合において、第8条第2号中「契約書一式」とあるのは「変更契約に係る契約書一式」と読み替える。

3 担当者は、変更契約を行った後においても、修正前の電子契約書は、電子契約サービスで保管しなければならない。

(契約の解約又は契約の解除)

第15条 担当者は、契約の解約又は契約の解除をすることとなったときは、電子契約管理簿にその旨を記載する方法により、当該契約の履歴を管理する。

2 前項の契約の解約又は解除の前の電子契約書は、当該解約又は解除の後においても、電子契約サービスで保管しなければならない。

(決裁に必要な書類)

第16条 主管課は、支出負担行為、支出命令等を行う際に、電子契約書の写し(電子契約書を印刷したものをいう。次項において同じ。)を支出伝票等に添付するものとする。

(電子契約書ファイル等の保存について)

第17条 主管課は、飯田市文書管理規程(昭和46年飯田市訓令第18号)の定めるところにより、サービス提供事業者から受信した電子契約書ファイル(電子契約書の磁気的記録をいう。)及び電子契約書の写しを保存しなければならない。

(補則)

第18条 この訓令に定めるもののほか、電子契約に関し必要な事項は、運用管理者が別に定める。

この訓令は、令和5年10月1日から施行する。

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電子契約に係る事務処理要領

令和5年9月29日 訓令第8号

(令和5年10月1日施行)