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飯田文化会館情報誌 toi toi toi!第3号 夢をカタチに。“原点”となったこの地で最高のステージを
飯田文化会館情報誌 toi toi toi! Pick UP GLIM SPANKY
メジャーデビュー10周年を迎え、全国8都市を巡るツアーを開催中のGLIM SPANKY。2025年3月23日、地元・飯田文化会館にてファイナルを迎えます。初の凱旋ライブを前にその思いを聞きました。
©︎上飯坂一
10周年おめでとうございます。お二人にとってどんな10年でしたか?
亀本
最初の5年間は「自分たちの音楽を届けたい」とがむしゃらに駆け抜けた期間でした。
日本武道館や大きなステージにも立てましたが、その後はコロナ禍で動けない時期もあったので、あっという間のような長かったような気持ちが混在しています。
松尾
デビュー後の日々も濃厚でしたが、GLIM SPANKYとしての活動は松川高校時代から17年になるので、ライフワークとして息を吸ったり、水を飲んだりするようにナチュラルに曲を作りライブをして、変わらず純粋な気持ちで続けてこられたかなと思います。
凱旋ライブが決まった時はどう感じましたか?
亀本
「やっとできるな」という一言に尽きます。いろいろな方から「飯田でやらないの?」と声をかけていただきましたが正直、自信がなかったというか…。人口比で考えたとき、飯田文化会館を満席にするのは簡単じゃないと感じていて。
松尾
文化会館って「郡音」※1のイメージがあるからめっちゃ大きい気がするよね。グリムを知っている人がどれくらいいるんだろう…ってドキドキしながら、でも開催できるのは光栄だし、いい日にしたいなと思います。
地元でバンド活動をしていた高校生時代、印象に残っているステージは?
松尾
ライブハウスでのオムニバスライブです。それに出るために曲を作ったり練習したり、特別な時間でした。
亀本
あそこで演奏するの、最初怖かったよね。
松尾
そう!だって自分の親世代のめちゃめちゃ上手いおじさんとか、玄人だらけだったもん。
そんな中で経験も浅い高校生が、とりあえず作ったオリジナル曲を「どうだ!」って顔で披露しなきゃいけないから、かなり鍛えられました。
でもだからこそ東京でも臆することなくできたと思います。
地元を離れて改めて飯田の「文化」について感じたことはありますか?
亀本
変わった街だったなと(笑)。こんなに歌を歌う文化って他の地域にはないらしいです。「郡音」のこととか、話すとびっくりされますね。
「人形劇フェスタ」も小さい頃から好きだったし、あとは普通に街並みとか…映画館があってSLがあって。そういう景色って心から離れないし、創作との関係もゼロではない気がします。
松尾
確かに。私は飯田の風景を歌詞にすることもあります。
例えば、アルバム「The Goldmine」の中の「真昼の幽霊」と「Summer Letter」は、飯田市立図書館や飯田市美術博物館の前の道をモデルに作った曲。
晴れた日の昼間、それまで人がたくさんいたのにお昼時になるとふと人がいなくなる瞬間があって、でも気配は残っていて、ラーメン屋にみんな並んでいたり、どこかからおいしそうな匂いがしたり…。そんな平和な風景を思いながら作りました。
ほかにも地元で好きな場所はありますか?
亀本
僕は小学生の頃寄り道ばっかりする子で。当時はまだ座光寺にフルーツラインがなくて、畑や山の中を毎日ザリガニやカブトムシを獲りながら帰っていたので、通学路が印象深いです。
松尾
私は、通っていた保育園から小園という地域へ抜ける道。田んぼや蛍のいる川、山を見ながら散歩するのが昔から好きです。あとは友達と豊丘のてっぺん公園に行ったり。
改めて、山や自然ってかっこいいなって思います。自然から得られるパワーって大きいし、村にいたときは当たり前にそれを享受していたんだなと。帰省して触れられる場所に自然があると生き返るし、キラキラしてる素晴らしいものだなと思います。
凱旋ライブでは地元の皆さんにどんなことを伝えたいですか?
亀本
かっこいい姿を見せる!僕はこの一心です。地元出身で音楽を頑張っているやつらがいて、しかもちゃんとかっこいいんだって感じてもらうことが使命だと思っています。
松尾
私は高校生の頃、ミュージシャンやテレビで働いている人を雲の上の存在だと思っていました。
でも高校3年で「閃光ライオット」※2のステージに立ったとき、雑誌で見ていた人や、いつも聞いているラジオのパーソナリティーを目の前にして「この人たちは実在している普通の人なんだ」って気づいたんです。音楽をやりたいって言ったとき「雲を掴むような話を」って笑われたこともあったけど、その道で生きている人を見る機会があったからこそ希望になったし、本当にやりたいことを「夢」じゃなくて「目標」だって堂々と言うことができました。
同じように中高生や人に言えない目標がある人がグリムのライブを見て、希望を見出してもらえるきっかけになれたらと思います。
最後に地元の皆さんへメッセージをお願いします。
亀本
凱旋ライブでちゃんとできなかったら…って気持ちもあったけど、今は「やってやろう」と気合いが入っています。本気で頑張ります!
松尾
こんな素敵な場所が地元でよかったなって、離れていてもいつも思っています。
同じ地域で育った実行委員の方々とライブを作り上げることができるのもうれしいし、皆さんに見てもらえるのもうれしい。最高のステージにするので、ぜひ遊びに来てください!
※1 飯田下伊那地域の小中学校児童生徒が学校毎に歌声を披露する「郡市連合音楽会」
※2 2009年に開催されたSonyMusic主催の十代限定の夏フェス。GLIM SPANKYはこの時、全国5500組の中から14組のファイナリストに選ばれた。

写真右:松尾レミ [ボーカル・ギター]豊丘村出身
写真左:亀本寛貴 [ギター]飯田市出身
GLIM SPANKY(グリムスパンキー)【プロフィール】
豊丘村と飯田市出身の男女二人組ロックユニット。ハスキーでオンリーワンな松尾レミの歌声と、ブルージーで情感深く鳴らす亀本寛貴のギターが特徴。特に1960〜70年代の音楽やファッション、アートなどのカルチャーに影響を受けており、それらをルーツに持ちながら唯一無二なサウンドを鳴らしている。
2007年結成。2014年メジャーデビュー。2018年日本武道館ワンマンライブ開催。同年、「FUJI ROCK FESTIVAL」GREEN STAGE出演。2024年6月でメジャーデビュー10周年を迎え、アニバーサリーを記念した自身初のベストアルバム『All the Greatest Dudes』を11月27日に発売。2025年2〜3月には全国8都市ワンマンツアー「All the Greatest Dudes Tour 2025」を開催。
劇場版「ONE PIECE FILM GOLD」書き下ろし主題歌「怒りをくれよ」をはじめ、ドラマや映画、アニメなどの主題歌を多数手掛けるほか、ももいろクローバーZや上白石萌音、DISH//、野宮真貴、バーチャル・シンガーの花譜など、幅広いジャンルでアーティストへの楽曲提供も精力的に行っている。
GLIM SPANKY 南信州凱旋ライブ実行委員会

初の凱旋ライブを地域全体で盛り上げるべく、豊丘村と飯田市の呼びかけにより、飯田下伊那の高校生から一般まで97人の有志による実行委員会が立ち上がりました。
ライブの企画運営はもちろんのこと「GLIM SPANKYを知ってもらうこと」「来場者に楽しんでもらうこと」「10周年をお祝いし応援すること」をテーマに、さまざまな関連イベントを企画。GLIM SPANKYの活動の軌跡をたどる資料の展示や応援メッセージ集め、地元企業や飲食店への応援企画協賛の依頼、伝統工芸の水引細工を手作りして来場者に配布など、ライブの成功に向けて活動しました。

