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ふれあいトーク「ひさかた和紙の会のみなさんと」(2024年2月18日)

ページID:0115086 更新日:2024年2月18日更新 印刷ページ表示

ひさかた和紙の会のみなさんから、ひさかた和紙の概要や歴史と、会の活動状況や課題などについて説明を受け、意見交換のほか、紙漉き体験もさせていただきました。

下久堅地区の伝統文化の継承と発展に取り組むみなさんの熱意に心を打たれ、その活動をもっと多くの方々に知ってもらえるよう取り組みたいと感じました。

ひさかた和紙の会のみなさんと1 ひさかた和紙の会のみなさんと2

日時 2024年2月18日(日) 18:00 ~ 19:00

場所 下久堅ふれあい交流館

参加者 ひさかた和紙の会のみなさん

懇談の概要

ひさかた和紙の歴史と会の発足

みなさんから

  • 下久堅地区は、江戸時代においては「飯田元結」の材料となる和紙の製造が盛んであって、立地条件の良さから、明治時代には「全村紙漉き村」と呼ばれるなど、多くの家で紙漉きが行われていた。
  • その後、機械で生産する洋紙の普及とともに和紙作りは衰退していき、さらに昭和36年の三六災害によりこうぞ畑や紙屋が甚大な被害を受け、産業としての和紙は消えていった。
  • 途絶えてしまった紙漉きを地域の伝統として残そうと、かつて紙漉きを行ってきた住民や公民館文化部が中心となり、平成8年に「ひさかた和紙保存会」が組織され、小学生の体験学習の一つとしてひさかた和紙による卒業証書の製作に関わってきた。
  • 令和3年7月には、まちづくり委員会を含めた新たな組織として「ひさかた和紙の会」が設立。これまでの伝統文化継承活動を継続しつつ、地区内外からの体験の受け入れや和紙の活用策など、地域振興と地域の持続的発展につなげる活動も行ってきている。

市長から

  • 私の知る限りでは、飯田で唯一和紙が作られているのが下久堅であり、伝統文化継承の意味でも大変貴重なことだと感じている。
  • ひさかた和紙は、市政功労者表彰の賞状など、市でも多くの機会で使わせていただいている。
  • 私がお礼状などで使うハガキはひさかた和紙のものを使っている。趣がありとても気に入っている。

課題・要望等

みなさんから

  • 製品となるレベルの紙を漉くことのできる会員が少ない。関係者との交流やメディア等での紹介でひさかた和紙の認知度が少しずつ上がり、生産依頼も増えてきている中で、いわゆる「紙漉き職人」と言える会員をいかに増やしていくか。
  • 紙漉きに使う設備、用具等が老朽化してきている。更新するにも、そもそも流通量が限られるため高額なものが多く、その費用確保に苦慮している。
  • 元結職人は数少ないが、元結自体の価値は高い。「相撲」「ちょんまげ」と言えば、海外の人々にも通じる。世界にも通用する魅力的な地域資源がここ下久堅にはある。ぜひ活用してほしい。
  • ひさかた和紙は、見る、聞くよりも、体験でわかる。体験すると、同じようにこの冷たい水で漉いてきた先祖があり、今に繋がっていることを実感できる。この感謝の思いを後世にも伝えたい。和紙の会の活動を通じて地区外や世界の人々と繋がっていきたい。

 市長紙漉き体験

紙漉きお手本 市長紙漉き

脱水 乾燥完了

 市長から(紙漉き体験後)

  • 今回初めて紙漉きを体験させていただいた。みなさんはスムーズに行っているが、いざやってみるととても難しい。ようやくできた和紙一枚にも、原料の準備から紙料づくりまで関わってこられた地域のみなさんの思いが込められているのを感じる。
  • あらためてみなさんの活動に敬意を表するとともに、このすばらしい和紙の文化をもっと多くの方々に広く知ってもらうため、行政としても様々な機会で情報発信をしていきたい。