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令和4年飯田市議会第3回定例会 開会市長あいさつ

ページID:5202203 更新日:2022年8月30日更新 印刷ページ表示

令和4年飯田市議会第3回定例会 開会 市長あいさつ

 本日ここに、令和4年飯田市議会第3回定例会を招集し、令和3年度飯田市一般会計歳入歳出決算認定をはじめとする諸案件についてご審議いただきますことに対し、御礼申し上げます。

 新型コロナウイルスの感染状況は、第6波の収束もままならないうちに、オミクロン株「BA.5」の急激な感染拡大によって第7波に突入し、飯田保健所管内でも7月20日に一日の新規陽性者数が初めて100人を超えた後、8月18日には400人を超えるなど、これまでに経験したことがないスピードで感染が拡大しました。ここへ来て、少し減少の兆しは見えるものの、今なお警戒を要する状況が続いています。
 長野県では、確保病床使用率の急上昇に伴い、8月8日に「医療緊急事態宣言」を発出し、県内全圏域の感染警戒レベルを6に引き上げ、さらに8月24日には 「BA.5対策強化宣言」を発出し、逼迫した医療提供体制への負荷を低減して救える命を救う行動をとることを県民の皆さんに要請しました。
 飯田市からも、市民の皆さんに対し、発熱や咳等の症状のある場合でも、65歳未満の方など重症化リスクが低い方は、症状が軽ければ、医療機関に相談する前に自宅での健康観察を行うようお願いするとともに、改めて、会話時のマスクの着用や換気の励行など基本的な感染防止対策を徹底するよう呼び掛けているところです。

 3年ぶりの開催を目指していた「飯田りんごん」、昨年度の「県内限定」を外し全国から出演者・観覧者をお招きする予定であった「いいだ人形劇フェスタ」、いずれも、感染の急拡大に伴う感染警戒レベルの引き上げにより、直前になって実行委員会から中止が発表されました。準備されていた関係者の皆様、楽しみにしておられた皆様には大変残念なこととなりました。
 飯田りんごんでは、40周年を機にワーキンググループが設けられ、りんごんのさらなる活性化に向け様々な意見を出し合い準備を重ねてこられていましたし、いいだ人形劇フェスタも、実行委員の皆さんが、連日、全国からやってくる劇人や観客の皆さんの受け入れに工夫を凝らしておられたとお聞きしています。
 「来年こそは」というセリフはもうたくさんですが、今年形にできなかったアイデアをさらにバージョンアップして、来年こそは盛大に開催できることを今から期待しております。
 なお、このような環境の下ではありますが、敬老の日の事業として行う、100歳を迎えられる方、米寿を迎えられる方へのお祝いは、今年も実施いたします。新型コロナウイルスの感染状況が深刻な中ですので、お祝いの方法については、十分に配慮して実施したいと思いますが、これまで高齢者の皆様が、市の発展にご尽力をされてこられましたことに、改めて心からの敬意を表しますとともに、いつまでも健やかにお過ごしいただけますことをお祈りしたいと思います。

 さて、本日提案いたします議案は、報告案件9件、人事案件3件、条例案件4件、一般案件3件、予算案件3件、決算認定13件の計35件です。

 報告第27号令和4年度一般会計補正予算第4号及び報告第28号令和4年度一般会計補正予算第5号は、簡易検査キットの追加購入に係る補正予算です。まず、当地域の感染者数が劇的に増加した7月末に在庫が残りわずかとなったことから、8万個の追加購入費用について7月29日付で補正予算第4号として専決処分をいたしましたが、その後8月に入り、感染拡大と帰省シーズンが重なったこともあり、簡易検査キットの申込が想定をはるかに超える状況となったことから、「弾切れ」を起こすことのないよう、再度8月10日付で10万個の追加購入に係る経費を補正予算第5号として専決処分をしたものです。

 議案第60号「飯田市営駐車場条例の一部を改正する条例の制定について」は、これまで60分まで無料であったものを2時間まで無料とし、以後30分ごとの使用料を100円として、24時間につき上限の額を2,000円と改正したいとするものであります。
 これは、3月23日から試行してまいりました市営駐車場の料金改定を正式に実施するもので、中心市街地の賑わいづくりの取組やりんご並木の活用と連動して、中心市街地の滞在時間を増やし、人の流れを呼び戻すことで中心市街地の活性化を図ることを目的に、駐車料金の改定を実施したいとするものであります。

 議案第64号「令和4年度一般会計補正予算第6号案」は、歳入歳出ともに6億5,900万円余を追加したいとする補正予算です。
 主な内容は、原油価格・物価高騰対策として、住民税非課税世帯や住民税均等割のみ課税世帯等に対し、1世帯当たり1万円の現金支給を行う事業のほか、市指定のごみ袋価格を抑制するための補助金を交付するための経費、社会福祉事業者等への燃料費等高騰分の補助事業を年度末まで延長するための経費など新型コロナウイルス感染症対策として実施する事業が主なものでございます。
 その他、新文化会館の候補地の検討に向けて様々な視点から用地の評価を行うための経費、リニア駅前線の無電柱化推進計画策定の経費なども計上しております。

 第3回定例会は決算認定を中心とする議会となりますので、決算の概要についてご説明いたします。
 一般会計に墓地事業及びケーブルテレビ放送事業の両特別会計を合算した「普通会計」の決算では、歳入が541億9,800万円余、歳出が528億900万円余で、実質収支は9億5,000万円余の黒字、実質単年度収支は9億5,300万円余の黒字となりました。
 歳入では、市税は固定資産の評価替え等の影響で若干減となったものの、国税収入の増に伴う地方交付税の追加交付があるなど歳入一般財源が大幅に増加しました。
 一方歳出では、新型コロナウイルス感染症への対応について、国の交付金を活用しつつ個人支援や事業者支援等をその時々の状況に応じて実施したこと、また、庁舎建設基金を廃止し公共施設等整備基金に積替えたことなどから、決算規模は過去2番目の大きさとなりました。
 地方交付税等による歳入の大幅増により一定の財源確保ができましたので、コロナ対策等の実施と併せ、今後の財政出動に備えて、財政調整基金に7億8,000万円余を積み立てたところでございます。
 財政健全化判断比率のうち、実質公債費比率については、標準財政規模が大幅に増加したことにより前年度比0.5ポイント低下し、7.5%となりました。
 また将来負担比率は、地方債の償還が進み地方債残高が減少したことや標準財政規模が増加したことなどの要因により前年度比9.3ポイント低下し、22.8%となりました。
 これらの指標につきましては、早期健全化基準等に照らしても問題はなく、健全な財政状況であると捉えています。
 その他財政状況を表す指標である経常収支比率は86.3%となり、前年度比5.2ポイント低下しましたが、引き続き財政構造が硬直化傾向にあることから、投資すべきは投資をしながら、一層の財政基盤強化と行財政改革を推進し、持続可能な財政運営に努めてまいる所存であります。

 最後に信州大学新学部誘致について申し上げます。
 第2回定例会直後の6月20日には、信州大学新学部誘致推進協議会総会を開催いたしました。約600名の皆さんにお集まりいただき、信州大学新学部誘致と「大学のあるまちづくり」についての強い決意を確認いたしました。
 その10日後、6月30日に信州大学の中村学長が当市においでになり、新学部の検討状況についてご説明がありました。内容は、新学部において養成する人材像や新学部の設置目的などを学内で再度慎重に議論し、立地場所についてはその後に検討していく、というものでした。
 新学部の設置は大学にとって大きな決断を要する事項ですので、慎重な議論が続いているものと理解しておりますが、最近この件についての報道がめっきり減ったことから、「いったいどうなっているのか」「やはり難しいのか」というご心配の声が私の耳にも聞こえてきております。
 もとより、当地域の長年の悲願であった四年制大学の設置が、半年や1年の活動で実現するとは思っておりません。私としては、何としても当地域に四年制大学の設置が実現するよう、緊褌一番、今一度褌を締め直してかからねばと思っているところであります。
 誘致推進協議会総会でも申し上げましたとおり、私たちは、「四年制大学があったらいいな」と願うだけでなく、誘致を実現するための具体的な行動と、学生の皆さんや教授陣をはじめとする大学関係者に「ぜひ飯田で学んでみたい、研究してみたい」と思ってもらえるようなまちづくりを強力に進めていかなければなりません。
 信州大学新学部誘致推進協議会に参加いただいている皆様と連携しながら、誘致活動をしっかりと継続してまいりますとともに、「大学のあるまちづくり」に飯田市として全庁挙げて取り組んでまいる所存です。
 議員各位におかれましても、誘致協議会の一員として、全面的なご理解・ご協力を賜りますよう改めてお願いいたします。

 以上申し上げまして、開会に当たってのご挨拶といたします。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 

※掲出文は原稿ベースであり、実際の発言と異なる箇所があります。