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令和8年飯田市議会第3回定例会 開会市長あいさつ

ページID:20260902 更新日:2026年9月2日更新 印刷ページ表示

令和8年飯田市議会第3回定例会 開会市長あいさつ

 本日ここに令和8年飯田市議会第3回定例会を招集し、令和7年度飯田市一般会計歳入歳出決算認定をはじめとする諸案件をご審議いただきますことに対し、御礼を申し上げます。

 はじめに、7月28日に発生した「令和8年熊本地震」、8月13日から14日にかけての「令和8年8月千葉豪雨」によりお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、8月末の北陸の大雨と併せ、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 また、発災直後から救命・救助活動や被災者支援に尽力され、現在も復旧・復興に向けて懸命に活動されている皆様に、深く敬意を表します。
 本市からも、DMATコーディネーターとして飯田市立病院の医師及び臨床工学技士が、医療団体からの派遣要請により臨床検査技師が、それぞれ熊本県へ派遣され医療支援に従事したほか、「チームながの」の一員として宇城市へ派遣された職員2名が罹災証明書の受付支援等に従事いたしました。今後も被災地の状況や要請を踏まえ、関係機関と連携し、必要な支援に取り組んでまいります。
 また、8月1日に開催された「飯田りんごん」の折に「令和8年熊本地震」に対する災害義援金の受付を臨時に設置したところ、多くの方から温かいご支援をいただきました。この場をお借りして深く感謝申し上げます。

 相次ぐ災害は、決して他人事ではありません。本市においても、南海トラフ地震や伊那谷断層帯を震源とする地震などへの備えとして、地域防災力の強化が不可欠です。
 去る8月30日には市内全域で「飯田市地震総合防災訓練」を、9月1日には保育園や小中学校等で一斉に「シェイクアウト訓練」を実施いたしました。ご参加・ご協力いただきました市民の皆さん、関係機関の皆さんに御礼申し上げます。
 災害時には「自助・共助・公助」の連携が極めて重要となります。令和6年度、7年度に実施した「防災アセスメント調査」の結果を踏まえ、今年度の「市長と語るまちづくり懇談会」では、各地区で想定される災害リスクの特徴、今後取り組んでいただきたい具体的な訓練などについてお話ししておりますが、引き続き、地域の皆さんとともに、インフラの強靭化等のハード面、自主防災組織の強化や防災教育等のソフト面、ともに両輪として推進し、安全・安心に暮らせる飯田市の実現に向けて全力で取り組んでまいります。

 最も重要なライフラインとなる上下水道の強靭化も着実に進めなければなりません。
 本市の水道事業につきましては、中長期的な計画に基づき、妙琴浄水場の耐震化をはじめとする施設の更新に取り組んでおり、令和6年1月に料金改定を行い、以降、独立採算の原則のもと経営の健全化を進めてまいりました。しかし、近年の急激な物価高騰に伴う事業費の増加などを踏まえて今後24年間の経営見通しを改めて試算した結果、当初計画を上回る料金改定は避けられないとの判断に至り、事業費の平準化や圧縮など可能な限りの負担軽減措置を講じた上でもなお令和9年度から平均18%の料金改定が必要とする内容で、去る3月23日に上下水道事業運営審議会へ諮問いたしました。審議会では真摯な議論を重ねていただき、苦渋の決断として、6月15日に、付帯意見を付した上で諮問通りとするとの答申をいただいたところです。今議会に提案いたしました水道条例改正案は、この答申を尊重した内容となっております。
 物価高騰が市民生活に大きな影響を及ぼしている中で水道料金の値上げをお願いすることは、誠に心苦しい限りではありますが、地震などの災害時には、給水復旧が最優先事項であり、耐震化を含めた安定的な水道水の供給は極めて重要であります。また、将来にわたり持続的に水道事業を運営していくためには、将来世代に多大な負担を先送りするわけにはまいりません。これらの点を踏まえ、慎重にご審議いただき、ご決定賜りますようお願いいたします。

 現在、国では強い地域経済を構築するため「地域未来戦略」に基づく各種産業クラスターの形成が進められており、このうち都道府県が主体となって策定する「地域産業クラスター計画」22件が8月28日に新たに公表され、長野県の「航空・宇宙分野における地域産業クラスター計画」の中で、飯田市・南信州地域が特にクラスター形成の核となる区域として指定されました。
 これは、当地域がこれまで、産学官金一体となり「航空機システム」の研究開発や高度人材の育成に取り組み、航空・宇宙産業の集積地としての基盤を築いてきたことが大きく寄与しているものと考えております。
 本計画では、県内企業の新規参入や既存企業のレベルアップ等を通じて、「アジアの航空機システム拠点」「世界的に拡大・進化する宇宙産業エコシステムの一角を担う企業群」の形成を目指すとされていますが、当地域としても、長野県と連携しながら、エス・バードを中心に試験・評価機能の充実や産学官金連携による人材育成、企業の生産性向上・高付加価値化支援等を一体的に進めることで、県内航空・宇宙産業の更なる発展に向けて取り組んでまいります。

 この地域未来戦略に関する取組をはじめ、将来を見据えた地域基盤の強化、新産業の創出に向けた取組みを進めるに当たっては、大学など高等教育機関との連携が不可欠です。
 去る8月17日に開催されました南信州地域・信州大学連携推進協議会総会では、信州大学の杉原副学長からご講演をいただき、グリーン水素の研究をはじめとする信州大学の当地域における今後の取り組みについて、改めて地元として協力を進めていく姿勢を確認いたしました。
 また、4年制大学の設置実現に向け、あらゆる可能性を視野に幅広く研究・検討を進めていくことも確認されたところであり、議員各位の引き続きのご協力をお願い申し上げます。

 昨日9月1日には、今年度から導入された長野県宿泊税を活用し、広域観光を推進するための二次交通である「飯田☆中津川線」定期周遊バスが運航を開始しました。
 飯田駅、中津川駅間を1日2往復運行し、伊賀良バス停、天竜峡駅前、昼神温泉、馬籠宿を経由する路線となっており、妻籠・馬籠からインバウンドのお客様を南信州に呼び込むことを期待するものです。中山道や中津川駅との往来も容易になりますので、市民の皆さんにもぜひご活用いただきたいと思います。

 それでは、今定例会に提案いたします議案について申し上げます。
 本日提案いたします議案は、報告案件6件、人事案件3件、条例案件8件、一般案件5件、予算案件5件、決算認定13件の計40件です。

 報告案件のうち「令和8年度一般会計補正予算第2号」は、6月下旬の台風7号・8号や7月初めの活発な前線の影響で発生した大雨により、市道や林道などにおいて倒木や排土など早急な復旧対応が必要となったことから、災害復旧にかかる経費として、歳入歳出ともに1億600万円を増額する補正予算を令和8年7月22日に専決処分したものです。

 議案第99号「令和8年度一般会計補正予算第3号案」は、今年度、国の補正予算により措置された物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、物価高騰の影響を受けている市民の暮らしの支援と事業者の固定費負担を緩和する施策として、水道料金の基本料金2カ月分の減免に要する経費や市指定ごみ袋の現行販売価格を維持するため原材料費の高騰分を卸業者へ補助する費用などを計上するもので、歳入歳出ともに2億6,100万円余を追加したいとするものです。

 議案第104号から第116号までは、令和7年度の各会計の決算認定をお願いするものですが、ここで令和7年度決算の概要についてご説明いたします。
 一般会計に墓地事業及びケーブルテレビ放送事業の両特別会計を合算した「普通会計」の決算では、歳入が553億4,000万円余、歳出が544億2,400万円余で、実質収支は7億9,900万円余の黒字、実質単年度収支は7,300万円余の黒字となりました。
 歳入では、市税が定額減税の揺り戻しや市民税所得割・法人税割の増により6億5,200万円余の増、地方消費税交付金が2億1,200万円余の増となった一方で、災害復旧事業や普通建設事業の減に伴う地方債発行の減、定額減税減収補てん分の減に伴う地方特例交付金の減などにより、歳入総額は前年度比6億1,300万円余の減額となりました。
 なお、昨日の全員協議会でもご報告申し上げましたとおり、令和7年度の市税収納率は、現年分・滞納繰越分を合わせた合計で99.4%と高位安定した収納率の水準となっています。
 物価高騰等の中、納期内納付を実践いただいた多くの市⺠の皆さんに感謝申し上げます。
 歳出では、児童手当や物価高対応、住民税非課税世帯支援等の給付金により扶助費が5億3,600万円余、物価高騰に伴い物件費が3億3,700万円余、人事院勧告の影響で人件費が6億1,500万円余、それぞれ増額となりました。
 一方、リニア駅周辺整備事業の減により普通建設事業が12億6,800万円余の減、過年度災害復旧事業の減少により災害復旧事業が12億9,000万円余の減となったことから、歳出総額は前年度比6億4,400万円余の減額となりました。
 歳出総額は、過去3番目の規模となりましたが、「いいだ未来デザイン2028」後期4年間の初年度として、未来に向けた基盤整備を進めるとともに、住民生活を支えるインフラの維持・整備、小学校校舎の長寿命化や制度改正に伴う児童手当の増など、教育・医療・福祉施策に取り組むことができたものと考えております。
 また、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金等を活用し、事業所や子育て世帯の支援など、市民生活や地域経済の下支えに一定程度寄与できたものと捉えております。

 市の財政状況を客観的に表し、財政の早期健全化等の必要性を判断するための「健全化判断比率」のうち、実質公債費比率は前年度比で0.1ポイント改善し8.5%、将来負担比率については前年度比で0.3ポイント上昇し7.5%となりました。
 これらの指標につきましては、現時点では問題のない数値と捉えておりますが、物価高や人件費の上昇、社会保障関係費の増加、公共施設の老朽化対策への対応などにより、地方債残高に係る財政運営目標の達成が危ぶまれる状況となっており、さらには、今後、リニア関連事業や文化会館長寿命化事業等の大規模事業が控えていることもあり、社会経済状況の変化に対応できるよう、行財政改革の意識を高めるとともに、財政規律に一層配意してまいる所存です。今議会の決算審査においても、廃止・縮小すべき事業はないか、「財源なき膨張」に陥っていないか、慎重に審査いただきますようお願い申し上げます。

 議案の詳細につきましては、後ほど関係部課長から説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

 8月24日に開催されたリニア中央新幹線建設促進長野県協議会では、出席したJR東海・水野副社長から、品川・名古屋間の開業時期については年内に示したいとの話がありました。
 新たな開業時期が明確になることで、リニア時代に向けたまちづくりがスケジュールを持って進めることができるようになります。
 これまでも、リニア時代に向けたまちづくりについて、リニアがもたらす利便性とこの地域の「らしさ」を併せ持つ「上質なローカル」を目指す、と申し上げてまいりましたが、都市的な利便性と自然との調和、ローカルでありながら若者が都市に求める「面白いヒト・モノ・コトと出会える空間」を創出するためには、外部資本が来て大規模開発すれば「まち」ができるというような視点ではなく、かといって、地元の者だけで内にこもって小さくまとまるのでもない、外の力を借りて内なる力(人財・企業)が育っていく「共創」的アプローチ、土地固有の文化や価値観を守りながら、新たな視点や才能を受け入れていく「進化的な共生」が必要と考えます。
 もとより開業時がゴールではなく、その先に続いていく長期的視点に立った取組となるものであり、医療、福祉、子育て支援、教育、文化、農業振興など足元の暮らしを確かにする取組を疎かにしないことがより重要です。
 まずは開業までおよそ10年の取組についてしっかりロードマップを組み立て、内外の関係者の皆さんの力を結集し、都市集中型社会に対するオルタナティブたりうる、多様性に富んだ「くらし豊かなまち」をつくってまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

 以上、申し上げまして、開会にあたってのご挨拶といたします。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

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