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ワークショップ「下伊那の宗教文化ネットワーク」を開催しました

ページID:0090397 印刷用ページを表示する 掲載日:2022年2月1日更新

ワークショップ「下伊那の宗教文化ネットワーク ―松下千代と松尾多勢子を中心に―」 を開催しました

日時:2021年12月18日(土曜日)
会場:飯田市役所
報告:アン・ウォルソールさん(カリフォルニア大学アーバイン校名誉教授)
     宮崎ふみ子さん(恵泉女学園大学名誉教授)
コメント:粟谷真寿美さん(歴史研究所市民研究員)
       竹村雄次(歴史研究所特任研究員)

ワークショップ 会場の写真

 

2021年12月18日(土曜日)に、松尾多勢子と松下千代という、19世紀に活躍した2人の女性に光をあて、飯田・下伊那における江戸時代後期~明治維新期の宗教・思想・文化と地域社会との関係や、その中での女性の位置などを考えるワークショップを、飯田市役所で開催しました。

アン・ウォルソール氏(カリフォルニア大学アーバイン校名誉教授)の報告「松尾多勢子のネットワーク 歌会、勤王運動、周旋活動の場面」では、ネットワークやサロンという分析視角に基づきながら、和歌を学び、歌会に参加することで世間への扉を開き、その後、平田国学に出会って平田篤胤没後門人となり、幕末の京都に単身上京して勤王運動に身を投じ、さらに明治初年には新政府に対して様々な周旋活動を行うことにより、自らのネットワークを発展させ、人生を切り開いていった松尾多勢子の姿が描き出されました。

また、宮崎ふみ子氏(恵泉女学園大学名誉教授)の報告「不二道の信者ネットワークと松下千代」では、不二道の系譜や、家業出精・孝行や正直などの道徳・夫婦和合・相互扶助の実践からなる教義、19世紀における不二道の信州を含む全国的な広がりを前提に、松下千代や彼女が世話人を務めた不二道信者ネットワークの特質(身分・性別・社会的立場に制約されない)やその活動(燃料を節約できる竈の考案や水路開削といった多様な社会事業の展開)、明治維新後の儀礼改革(神道化)とネットワークの分裂などについて述べられました。

さらに、竹村雄次(歴史研究所特任研究員)のコメントでは、明治期における地域の政治的有力者(衆議院議員、飯田町長、郡書記など)の中に、不二道信者の家で平田篤胤没後門人になった者が一定数存在したことが明らかにされるとともに、維新直後の旗本近藤家の領地安堵運動に多勢子と千代が関係していたことを示す史料も紹介されました。

最後の粟谷真寿美氏(歴史研究所市民研究員)のコメント「ライフコースにみる、千代と多勢子」では、両人とも、結婚・家事・育児を一段落させた後、50歳を超えてから不二道の活動や勤王運動にのめり込んでいくことを指摘したうえで、近代になって彼女たちがどのように語られたのかという論点が提示されました。

以上の報告とコメント後に行われた質疑応答・討論では、多勢子や千代の思想的背景、不二道と平田国学の関係、男女の関係認識の展開、ネットワーク・サロンの歴史的位置づけなどに関して活発に議論が交わされました。

会場参加とオンライン参加の併用だったこともあり、会場では50名、オンラインでは40名、計90名の参加者を得られ、盛況なワークショップとなりました。報告やコメントの内容は、来年度刊行の『飯田市歴史研究所年報』第20号に掲載される予定です。

 

関連ファイル

 ワークショップチラシ (PDFファイル/1.55MB)

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