令和2年度予算に関する提言書
議会から、令和2年度予算に関して提言しました(小中学校のトイレについて 他)
飯田市議会では、令和元年度に予算決算委員会を設置し、「議会による行政評価」を当該委員会の所管事務調査に位置付けて取り組んできました。また、議会報告会での市民意見などを参考に、市政の課題に関する調査研究を進めてきました。
令和元年度の議会報告会では、小中学校のトイレについて多くの意見を頂いたことから、社会文教委員会が市内小中学校全28校について現場実態調査を行いました。その結果、不慣れな和式便器への抵抗感が強いため、トイレを我慢する児童生徒の存在や、これに伴う体調の不調や、学習への集中力低下等の実態が学校現場の声として上がってきました。
また平成30年度に臨時的な措置として実施された「緊急暫定洋式便座取付事業」に関しても、取付スペースの確保や「汚れやすく掃除しにくい構造」などの問題から、多くの学校で利用されていない実態が明らかになったところです。
こうした調査研究を基に課題整理を行い、下記の事項を提言しました。
また、「平成30年度の取り組みに対する評価及び提言書」の中で、令和2年度の予算措置について特に考慮いただきたい事項を改めて要望しました。
【提言事項】
1 小中学校のトイレについて
(1)児童生徒が「トイレを我慢する」実態を無くすために、普通教室棟の各男女トイレに少なくとも一基の洋式トイレを設置されたい。(議会調査必要数 小学校22基、中学校49基)
(2)上記(1)のトイレの洋式化について、優先順位を付けるための調査を行い、3年間を目処に計画的な改修工事を実施されたい。
(3)男女トイレの間仕切りに空間がある問題や入口ドアが開いてしまう問題、アコーディオンカーテンのカギがかからない問題などにより、「トイレを我慢する」実態があるため、トイレ環境の改善を実施されたい。
2 「平成30年度の取り組みに対する評価及び提言書」に関し、次年度予算に向けた追加事項
(1)基本目標に関する提言事項等について
【基本目標12】 リニア時代を支える都市基盤を整備する
・事業の進捗状況が、必ずしも市民に広く伝わっている状況にはないことから、これを解消すべく取り組みに広報の強化と、そのための予算措置を行われ
たい。
(2)「次年度以降に対する判断」おいて、「改善」と判断した事務事業について
【No.167 人材誘導事業】
・人口減少対策において直接的に影響を及ぼす事業であり、今後対応の幅を広げる必要もあることから、事業費の増減が成果に関連することを確認した
うえで、事業費の増加を検討されたい。
【No.241 防災・安全対策事業】
・「近年の自然災害は激甚化が著しいことから、予算を拡充して、早急かつ計画的な対策、整備を進められたい。」としたが、台風19号等の被害状況から、
次の項目を追加する。
・市内河川全線における調査・排水路の災害危険個所の把握を更に進め、改修や整備を計画的に実施できるように対策を講じられたい。
令和元年12月6日 飯田市へ提言書を手交しました。