わがまちの“憲法”を考える市民会議記録 第9回
わがまちの“憲法”を考える市民会議記録
会議内容
第9回 市民会議記録
日時 平成16年10月6日(水曜日) 午後7時から午後9時30分
場所 飯田市役所3階会議室
出席者 市民会議委員18人(6人欠席)、事務局5人 合計23人
会議の内容
初めに、9月6日から30日までの間に開催された、4つの分科会ごとに開催経過・検討内容の報告がありました。
A分科会 市・行政に関すること(報告者 清水委員)
B分科会 前文的なこと、総則的なこと(報告者 岡島委員)
C分科会 市民に関すること(報告者 北沢委員)
D分科会 議会に関すること、住民投票ほか(報告者 中島委員)
続いて、高坂座長から4分科会の報告の総括があり、「アプローチの仕方やまとめ方の違いはあるが、こうして「一覧表」にしてみると、漠然とではあるが、「形」が見えてきた感じがする。」との感想がありました。
さらに、論点整理として、「自治の基本原則について、分科会ごとには触れられているが、条例ではどのように盛り込んでいくか検討が必要である。」「情報や市民参加に関することは、実施の方法等については「別に定める」とし、他の条例への「委任」とするのもひとつの方法である。」「条例のスリム化と何を目指すかの兼ね合いが問題となる。」との課題が提起されました。
次に、前回の市民会議において議会による再度の検討を求められていた「市民会議の課題」について、議会議案検討委員会での議論を経てまとめられた、「条例制定に向けたスケジュール(案)」についての説明がありました。 案では、
- 中間報告は、分科会の検討内容を基礎としてまとめ、10月下旬に議長へ提出する。
- 最終答申は、中間報告を元に検討を進めて章立てを行い、条例素案としてまとめ、12月下旬に議長へ提出する。
- 中間報告は、議長から新市長へ報告する。
- 中間報告及び最終答申は、できる限りの方法で市民への周知に務める。具体的方法は今後の検討とする。
- そうした手続きを踏みながら、平成17年3月議会での審議・制定を目指す。
とされています。
合わせて、中間報告について、誰がどのようにまとめるか等について意見交換を行い、高坂座長から「中間報告まで市民会議としては厳しい日程だが、条例制定の過程の中で、中間報告が大事と考える。今回の分科会報告を基礎として、もう一歩詰めたものとしたい。そのために運営会議を中間報告の起草委員会と位置づけたらどうか。分科会ごとに揃わないところがあっても良いのでないか。」との提案がありましたが、「今日初めて他の分科会の報告を聴いた。これを以て全体会で議論するのは無理がある。分科会を再度開催して全体にわたって議論するべきだ。」との意見があり、結果、再度分科会を開催して、中間報告に向けたまとめの作業を行うことになりました。
A分科会 10月14日(木曜日) 9時00分~ 議会棟3階会議室
B分科会 10月12日(火曜日)18時00分~ 議員談話室
C分科会 10月13日(水曜日)16時00分~ 議員談話室
D分科会 10月17日(日曜日)17時00分~ 議員談話室
なお、他の分科会についての意見等がある場合には、10月12日(火曜日)の午前中までに事務局まで提出することとし、出された意見はこの分科会で会わせて検討することになりました。
更に、再度開催した分科会を集約し、中間報告のまとめを行うための第10回市民会議を10月26日(火曜日)に開催することになりました。
出された主な意見等は以下のとおりです。
- (委員)
分科会を持ったことはよいことだった。しかし、その分科会にすべてを委任したわけではない。これだけのものを全体会で議論するのは無理がある。分科会を再度開催して全体に渡って議論すべきだ。今後進めようとしている地方分権、地域分権を進めていくのためにどうしていくかということが基本だと思う。自治基本条例はいわゆる枝葉の部分を入れるべきではない。公民館の話が出てきているが、公民館も数ある団体のひとつであり、これだけが論議されるべきではない。 - (委員)
他の自治体の例では2年以上かけてやっている。今回の分科会での検討も他の分科会の意見は全く入っていない。報告の中にはひとつの事柄に対して全く反対の意見があるが、それらをどう調整していくのか。まだまだ中間報告のレベルに達していない。再度分科会を開いた後出てきたものを議論する必要もある。一夜漬けで進めるようなことの無いようにしてもらいたい。 - (座長)
私たちの任期は3月末までであるが、最終答申をまとめて提出すれば、ひとつの仕事は終わったと思っている。委嘱期間中に最大限できることをやり遂げたい。議案提出に向けての重要な部分は既に議会内で検討してきた経過がある。議員とその他の委員の間には多少認識の違いがある中でスタートしている。空中分解しないように、できるところまで進めて応えていきたいと考えている。 - (委員)
中間報告は経過報告程度でよい。検討の段階から市民参加といっているが実際には市民参加がなされていない。市長部局でも実際にやって行かなくてはならないとなれば相当な検討を要すると思う。自治会でも18人の責任を持った人たちがおり、そういう人たちの意見を聴いて進めていく必要がある。議会は議会で関係する部分をまとめて中間報告にする。まだ全戸配布のレベルではない。まとまったものではないというようにしてもらいたい。自治会は市民の声を聴くに一番近いところにいる。市民会議が声を掛けて意見を聴くことが大事だ。 - (座長)
市民参加のとらえ方だが、議会は公募委員さんが市民参加のひとつであると考えている。中間報告が個人的意見の羅列ではかえって混乱を招く恐れがあり、ある程度まとまったところで市民の意見を聴くべきと考えている。個人的意見の羅列は分科会で整理してもらいたい。 - (委員)
市民の意見をしっかり聴くべきと思っている。それは公募委員が心配することではない。生きた条例とするためには議会が対応することと思っている。作っていく過程が大切であり、中間報告は、課題の抽出の段階で行うのがよいと思っていた。中間報告をちゃんとするためには、その過程を大切にしなくてはならない。 - (座長)
中間報告のまとめの様式は簡単なものとしたい。分科会の責任において中間報告として公表する内容を整理する。統一した様式は指定しない。今までやってきたこととこれからの計画程度に留める。他の分科会への意見・感想も出してもらい、その整理は運営会議で行い、中間報告前に第10回市民会議を開催することとしたい。 - (委員)
作るプロセスを大切にし、情報を共有していくことを初めに確認したはず。市民周知を行った後、市民からのフィードバックにはある程度の時間を要する。示されたスケジュールでは短かすぎる。全市民、全職員が情報を共有して検討して行かなくてはならない。このスケジュール案には疑問だ。 - (委員)
説明を受けたあとに、それに対して時間をかけて論議しなくてはならない。その間に次の情報が出たら大きな問題だ。 - (委員)
この市民会議は議会が仕掛けたものである。公募委員が市民の意見を聴くという責任はないと思う。大事なことは市民・議会・行政が一緒のテーブルで議論すると言うこと。このスケジュールに従って中間報告したとき、次のムーブメントがどう起こるか。新たな参加が得られるか、ちょっと待てとなるか。いずれにしても責任はすべて議員にかかっている。市民が駄目というものならばできない。要は市民・議会・行政が一緒になってやっていくということが大切なこと。議会は不退転の決意で臨んでいる。 - (委員)
まとめる段階で少数意見を尊重することも大事だ。これだけのメンバーで議論して、一本化は無理なこと。それぞれ意見が違っている。重要な案件で意見の対立は少数意見としてまとめるべき。