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御祝棒

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年1月13日更新

御祝棒(ごいわいぼう)

区 分:飯田市民俗文化財(平成10年11月27日 指定 ※上村指定

所在地:飯田市上村上町

概 要:

ごいわいぼう

前年に結婚した夫婦の家へ子どもたちが訪れ、子孫繁栄(しそんはんえい)を願い、男性を象(かだど)った棒で縁側を叩いて祝う行事です。

1月14日、どんど焼きの日の夜から翌明け方にかけて行われていましたが、現在は1月第2土曜日(※1)に行われています。

※1 平成29年(2017)は1月8日(日曜日)にどんど焼きと御祝棒が行われました。日程は上村自治振興センター(電話0260-36-2211)へお問い合わせください。

ごいわいぼう

行事に用いる「ゴイワイボウ」は、長さ60cm程度のクルミの木の棒に、鉋(かんな)の削りかけを束ねたものです。一本のクルミの木から作りましたが、現在は材が不足しているため、別に削ったものを集めて縛っています。かつては子どもの参加者の家で用意しましたが、現在は自治会で用意しています。

しんじ

午後7時頃に霜月祭が行われる正八幡宮へ集まり、禰宜(ねぎ ※2)により神事が行われます。

※2 禰宜:神社で神様に仕える神職の一つで、祭祀の知識や経験が豊富な者が務めます。遠山谷では集落の神社ごとに禰宜が存在し、「禰宜様」と敬われています。

おねり

午後8時頃に神社を出発し、提灯を先頭に、太鼓に合わせて「参ったー、参ったー、御祝棒には参ったー、まい」と唄いながら町外(※3)を巡ります。その後へっつい(※4)に中学生男子が篭(こ)もり、15日の未明3時頃、一番鶏(いちばんどり)が鳴くのを合図に町内(※3)を3周します(※5)

1巡目に中学生がまわるとその歌声を合図にその他の子どもも集まり、2巡目には全員が集合して3巡目に新婚家庭を訪問したといいます(※5)

訪問を受ける家では座敷を開け、新婚夫婦が最前列に、その後ろに親・親戚・隣近所の人が座ります。子どもたちは一列になり、座敷の上り口をゴイワイボウで叩き祝福します。座敷の上り口に傷がつくので、現在は代わりに用意された木材やコンテナを叩きます。棒を振り下ろして叩いていますが、突くように叩くのが本来だといわれています。カマドでご飯を炊(た)いていた頃は、落ちた木端を新妻が焚(た)きつけにしたといいます。

子どもは訪問した家からお礼として金一封(きんいっぷう)とみかんなどを受け取り、全員で分けます。

※3 町内・町外:上村川右岸の向橋(自治振興センター前)から上村橋(小学校前)までの間の、旧上町宿を町内といい、それ以外の上村上町地籍を町外といっています。

※4 へっつい:上町正八幡宮では拝殿の向かって左横にあり、祭の食事を用意する部屋です。

※5 平成29年は午後7時頃に子ども全員が集まり、午後8時頃に同時に町内を回り、該当家庭がなかったため神社で叩いて終了しました。

神社

新婚家庭の訪問が終わると、神社へ戻り、拝殿(はいでん ※6)の上り口を叩いて終わります。

かつては上村のどこの地区でも行われていたといい、男子中心の行事でした。現在では上町のみで行われており、女子も参加しています。

※6 拝殿:本殿の前にあり、参拝など行なう場所です。

交通アクセス

中央自動車道飯田ICより車で60分

書籍案内

『遠山谷北部の民俗』 飯田市美術博物館 2009

飯田市立図書館(外部リンク)でご覧いただけます。