立石の雄スギ雌スギ
立石の雄スギ雌スギ(たていしのおすぎめすぎ) 2本
区 分:長野県天然記念物(昭和43年5月16日指定)
所在地:飯田市立石502/立石659-2
所有者:立石区/個人
概 要:
三穂地区の立石と呼ばれる小盆地の集落のほぼ中央に、東西約400m離れて聳(そび)え立つ、2本のスギの巨樹です。両者ともに樹形が整っており、樹勢がいまだ衰えず堂々とした姿です。
雄スギ
樹高41.6m、目通周囲9.8m、直径3.12m、根張り22.1m、枝張り15.3mを測り(※1)、市内では1番、飯田下伊那では根羽村の月瀬の大スギに次ぎ、長野県下では11番目、全国的に見ても32番目の大樹です(※2)。
根元には、立石寺(りっしゃくじ ※3)の守護神として貴船神社(きふねじんじゃ)が勧請(かんじょう ※4)されています。
※1 平成2年調査
※2 木の大きさは原則として目通り(地上1.5m)の外周で決められます。
※3 立石寺:寺伝によれば、天安元年(857)に建立されたとされる伊那谷最古の真言宗の寺院で、平安時代末期とみられる仏像を所蔵しています。
※4 勧請:神仏の分霊を迎え祀(まつ)ることをいいます。
雌スギ
樹高40.3m、目通周囲9.0m、直径3.0m、根張り17.2m、枝張り17.2mを測る、樹勢の良い大樹です。
夫婦杉(めおとすぎ)・夕日御影杉(ゆうひみかげすぎ)・朝日御影杉
スギは日本原産の針葉樹で雄株・雌株がありませんが、東西に並ぶ姿から夫婦杉とも呼ばれてきました。また、春秋の彼岸(ひがん ※5)の頃には、朝日が昇る頃、雌スギの影が雄スギの根元に、夕日が沈む頃には雄スギの影が雌スギの根元に届くことから、雄スギを夕日御影杉、雌スギを朝日御影杉とも呼ばれています(※6)。
また、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)お手植えのスギであるという伝承があります。
※5 彼岸:昼と夜の長さがほぼ同じ長さになる、春分の日(3月20日頃)、秋分の日(9月23日頃)の前後の3日間を彼岸といいます。
※6 現在は山の樹々が茂っており、夕日が沈む頃は山の影で覆われて見られません。
動画で紹介
雄スギ・雌スギの紹介動画がYou Tubeにあります。
ドローンを用いて撮影した上空からの映像もあり、雄スギ・雌スギの大きさをより実感できます。
雄スギ:(外部リンク)">https://www.youtube.com/watch?v=vo96C38s1I4(外部リンク)
雌スギ:(外部リンク)">https://www.youtube.com/watch?v=U Q9Wk1u I7No(外部リンク)
リンク先はYou Tubeの文吾林造園再生リストです。
この動画は、長野県教育委員会が平成29年に作成しました。
見学・注意事項
○根元を踏み固めないようご配慮下さい。
○積雪・荒天の後は、枝が落下する危険もありますので、ご注意下さい。
○雌スギは個人宅敷地内にありますので、立ち入る際は声をかけて下さい。
○専用駐車場等ありません。私有地や通行の妨げになる場所への駐停車はご遠慮下さい。
アクセス
○中央自動車道天龍峡ICより車で15分