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中村八幡社の石造狛犬一対

印刷用ページを表示する 掲載日:2020年2月14日更新
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うんぎょう

中村八幡社の石造狛犬一対(なかむらはちまんしゃのせきぞうこまいぬいっつい) 1対

区 分:飯田市有形文化財(令和2年1月16日 指定)

所在地:中村1800-1番地 中村八幡社内

所有者:中村八幡社

年 代:延宝6年(1678)

規模等:阿形:全長71.5cm 全幅28cm 像高46.5cm  吽形:全長72cm 全幅27cm 像高48.5cm

概 要:

制作年が判明する狛犬としては現在市内最古のものです。

石造狛犬は花崗岩でできており、現代の猛々しい狛犬とは異なる、素朴で和やかな印象を受けます。

特 徴:

中村八幡社の狛犬一対は、寸胴で前足が短く、前方に屈むような低い姿勢になることが特徴です。

阿形吽形ともに襟毛・歯・目は線刻であり、鼻孔は石材をくり抜き穴を開けています。どちらとも口内に彩色が残ります。

阿形の顔は真正面を向き、耳は立ち、尾の先端は左に向きます。一方吽形は阿形と同じく立耳ですが、顔はやや右に傾き、尾の先端も右に傾きます。

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                      阿形・吽形(正面と口内)

 

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                         阿形・吽形(背面)

 

「中村八幡社の石造狛犬一対」の価値:

(1)制作年が判明する石造狛犬としては市内最古であること

狛犬一対の背面には、それぞれ延宝6年(1678)小春(10月)に、中村の庄屋が寄進した旨の陰刻銘があります。このように制作年が判明する狛犬としては現在市内最古の例であり、県下でも古い石造狛犬のひとつとして見ることができます。

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                        阿形背面(左・中央・右)

 

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                        吽形背面(左・中央・右)

 

(2)当地域における江戸時代前期の基準作となる石造狛犬であること

中村八幡社の石造狛犬は、市内の鳩ヶ嶺八幡宮や郊戸八幡宮などの石造狛犬に比べて、寸胴で前足が短く、カエルのように全身が前方に低く屈むような姿勢が特徴ですが、類例に山本七久里神社や根羽村若宮神社、同じく根羽村八柱神社、平谷村諏訪神社などがあります。

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七久里神社の石造狛犬(銘無し)           根羽村若宮神社の石造狛犬(元禄9年 1696)

また、本像の類例が三州街道沿いにいくつか分布することから、これらの特徴は単なる個性的な作風ではなく、江戸時代前期における石造狛犬の作風のひとつとして捉えることができます。

以上より、当地域の石造狛犬の変遷をうかがう上で、制作年が判明する事例としての基準作であると言えます。

(3)元禄期に遡る本殿と一体になって伝えられていること

中村八幡社は万治元年(1660)に社殿が造営されますが、元禄14年(1701)に再建されたものが現在の本殿とみられます。

このように江戸時代前期の本殿と狛犬が一体となって伝えられている例は市内に類例が見られず、江戸時代前期の神社の様相を伝えるものとしても貴重です。

 

見学・注意事項

拝殿越しの見学が可能です。

本殿の脇に設置されているため通常は拝殿越しの見学となりますが、近くで見学可能な場合は、改めてホームページ上などでお知らせいたします。