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味の文化財(焼き餅)

ページID:0085095 印刷用ページを表示する 掲載日:2021年8月23日更新

味の文化財(焼き餅)(あじのぶんかざい・やきもち)

区 分:長野県選択無形民俗文化財(昭和58年7月13日 長野県選択)

所在地:飯田市上村・南信濃 他(県内一円)

概 要:

やきもち

小麦粉やそば粉などを捏ね、餡として季節の野菜などを入れ、乾かした後に囲炉裏の灰の中に入れて焼いたものです。直径は7~8cm前後、夏はナスを味噌で炒めたものなど、冬は野沢菜漬けの油炒めや、ネギ味噌などです。

長野県では北信地方の焼き餅が知られていますが、急傾斜畑が多く水田が少ない山村が多い県下では広くに分布しています。文化財の名称は県下全域の同種のものを一括して選択しているため「焼き餅」ですが、遠山谷では「ソバ団子」と呼ばれています。

遠山谷のソバ団子に特徴なのは餡にサンマを使うことで、塩サンマをブツ切りにしてそのまま餡にしています。現在のような流通が発達していない時代、海の魚は貴重なご馳走でした。当時遠山谷に運ばれるサンマは、塩が効いていますが鮮度も低く、炉端でそのまま焼いても内蔵が溶け出てしまうくらいでした。これをソバで包んで焼くと中身を捨てることもなく、塩サンマとソバの風味が合わさり美味しい食べ方だと広まったそうです。現在は囲炉裏が備わった家は稀で、また新鮮なサンマも入手可能であることから、昔の味を懐かしむ人もいます。

なおサンマなど海の恵みは、遠山霜月祭でも行事食として振る舞われるなど、山国信州にあって郷土食として定着しているものもあります。

参考文献:

『長野県選択無形民俗文化財調査報告書 ―味の文化財―』長野県教育委員会 1984

『遠山谷北部の民俗』 飯田市美術博物館・柳田國男記念伊那民俗学研究所 2009