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八幡の道標

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年6月1日更新

八幡の道標(やわたのどうひょう) 1基

遠州街道(えんしゅうかいどう ※1)と秋葉街道(あきばかいどう ※2)の分岐(ぶんき)に建てられた道標です。

区 分:飯田市史跡(昭和60年6月2日 指定)

所在地:飯田市八幡町1971-1

所有者:八幡区

時 代:江戸時代 宝暦10年(1760)

道標

概 要:

花崗岩(かこうがん ※3)製の四角柱で、幅は21cm、地上の高さは60cmあります。

以下の文字が刻まれていますが、一部変体仮名(へんたいがな ※4)が用いられていますので、現代仮名を( )内に記しています。

正面

「右 志も志やう     (右 しもじょう)

 左 あき者   道」  (左 あきは)

右側面

「宝暦十辰年二月二十四日」

左側面

「宮田 当町 講中」

※1 遠州街道:飯田から阿南町新野を抜けて、遠州(静岡県西部)へ通ずる道で、現在の国道151号とおよそ重なります。

※2 秋葉街道:長野県から秋葉神社(静岡県浜松市天竜区)へ通ずる街道です。いくつも脇街道があり、飯田からは、八幡の町を起点に上村上町まで通じており、現在の国道256号とおよそ重なります。秋葉神社は防火の神社として名高く、秋葉街道は秋葉詣でと海産物流通の道として栄えました。

※3 花崗岩:御影石(みかげいし)ともいわれ、ご飯にゴマ塩を振りかけたような白と黒の硬い石です。地中深くで、マグマがゆっくりと冷えて固まってできます。

※4 変体仮名:平仮名はもともと漢字を簡単にして崩したもので、「あ」は「安」を簡単にしたものです。現在は一つの発音に一文字しかありませんが、明治33年(1900)以前は、多くの文字がありました。たとえば、「あ」は「あ=安」の他に、「阿」「悪」「愛」を簡単にした文字も使われていました。異体字とも呼ばれます。

ほうれき
ぶんき

正面は鳩ヶ峯八幡宮(はとがみねはちまんぐう ※5)の鳥居です。

その前を横切る道路が遠州街道の旧道で、秋葉街道は、遠州街道から八幡宮の前で分岐しています。道標は道路標識の下にあります。

 

道標は特定の所有者が明確でない場合が多く、工事や時代の変化の中で消えていくものが多い中、当時の位置で大切に残されています。

※5 鳩ヶ峯八幡宮:八幡(やわた)の八幡(はちまん)様と親しまれています。飯田下伊那でも古い神社で、康平5年(1062)、京都の石清水八幡宮の分霊を祀ったのが始まりで、正嘉元年(1257)に現在の位置に遷(うつ)ったといわれています。祭神は、誉田別命(ほんだわけのみこと)・息長足姫命(おきながたらしめのみこと)・武内宿祢命(たけうちのすくねのみこと)の三柱です。

交通・アクセス

○JR飯田線「伊那八幡」 徒歩5分

書籍案内 

『飯田市の石造文化財』上巻 飯田市教育委員会

飯田市立図書館(外部リンク)でご覧いただけます。