ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 分類でさがす > くらしの情報 > 教育 > 文化財 > 文化財保護いいだ > 天竜川の舟下り

天竜川の舟下り

ページID:0103879 印刷用ページを表示する 掲載日:2024年1月16日更新

天竜川の舟下り(てんりゅうがわのふなくだり) 1件

区 分:飯田市民俗文化財(平成28年7月14日 飯田市指定)

保持者(所在地):

概 要:

天竜川和船下り 上流部 鵞流峡

天竜川を木造舟で下る遊覧船の造船・操船技術で、河川の遊覧船として日本で屈指の歴史と伝統があります。川下り舟乗船による紀行文や短歌などの文芸作品や書画なども生み出されており、これらは名勝天龍峡の知名度向上と同時に、当地域の観光地の発展に大きく貢献することとなりました。造船・操船技術は観光川下り舟の存在はなくして存続はありえず、業(なりわい)としての舟下りと造船・操船技術とを併せて「天竜川の舟下り」として飯田市民俗文化財に指定しています。

天龍川ライン下り 名勝 天龍峡

解 説:

日本における観光川下り舟の草分けの一つ

天竜川の舟下りは、江戸時代から続く天竜川での物資輸送の歴史を継承しつつ発展し、大正6年(1917)に遊覧専門の舟下りが開始されました。観光川下り舟としては、全国で6番目に歴史が古く、事業者の変更や戦争での中断はあるものの、およそ100年の歴史を有しています。

操船・造船技術に地域的な特徴が認められ、その技術が継承されている

天竜川の舟下りに使われる舟は、設計図を使わず、船頭の長年の勘によって作られます。操舟技術も、マニュアルなどはなく船頭の先輩の動作を見て身体で覚えます。現在、全国的に合成樹脂製の舟が主流を占め、木造船の造船・操船技術が失われつつある中で、伝統的な木造船の造・操船技術を継承していることも天竜川の舟下りの価値ある点といえます。

天竜川の舟下りが生んだ文化が存在する

天竜川の舟下りには数多くの文人墨客(ぶんじんぼっかく)が乗船し、名勝天龍峡をはじめとする天竜川の景観を楽しみ、それを題材にした作品を数多く残しています。紀行文や短歌、日本画や映画の主題歌まで、天竜川の川下りによって生まれた文芸作品等は数多く、加えて、飯田といえば天竜川の舟下りが連想されるように、当地域を広く宣伝することになりました。

名勝天龍峡を楽しむためのもっともすぐれた手段

国指定の名勝天龍峡と天竜川の舟下りは密接な関係にあります。遊覧船としての舟下りは、激流を下るスリルと鵞流峡(がりゅうきょう)や天龍峡の峡谷美を川面から眺めることを目玉としていました。昭和9年(1934)に出された文部省(当時)による名勝指定の説明にも川下り舟は記され、奇岩断崖とともに名勝天龍峡の価値のひとつとして位置づけられています。また、巌谷小波(いわやさざなみ 児童文学者)の紀行文では「是非とも舟で遊ぶべき所である」と舟下りの良さが強調されています。このように天竜川の舟下りは、名勝天龍峡や鵞流峡といった峡谷部をはじめ、伊那谷の変化に富んだ景観と天竜川の流れを安全にかつ存分に味わうことができます。

お問い合わせ:

運行時間などのお問い合わせは、舟下り事業者へおねがいします。

文化財保護活用課ではお答えできません。


お知らせ
指定文化財等の紹介
文化財関連施設
埋蔵文化財(遺跡)の手続き等
指定文化財の管理・手続き等
リンク集1 (飯田市教育委員会等)
リンク集2 (文化財の紹介・研究等)