鬼神面
ページID:0069761 印刷用ページを表示する 掲載日:2024年1月17日更新
鬼神面(きしんめん) 1面
区 分:飯田市有形文化財(平成18年10月18日 飯田市指定)
所在地:飯田市南信濃和田1192 遠山郷土館 和田城
所有者:南信濃木沢 正八幡神社
時 代:鎌倉~南北朝時代
規模等:縦24.9cm×横18.5cm 檜製
概 要:
鎌倉時代から南北朝時代にかけて製作されたとみられる木製の面で、県内では最古級と考えられます。目尻の下がった大きな目、鼻筋が細くわずかに左へ歪み、大きく開いた口に前歯をみせます。顔中にしわが刻まれ、眉と鼻下と顎には植毛の痕跡を残しており、翁面を連想させます。彩色はありません。裏面の鑿痕は粗く、測辺部に紐穴があります。
奇怪な容貌ですが、おおらかな作風であり、鎌倉時代から南北朝時代の作と推察されます。
本面は遠山霜月祭で知られる木沢正八幡神社で、「古代面」と呼ばれて伝わっているものです。木沢の正八幡神社は、かつては遠山六ヶ村の総鎮守であったといわれており、遠山谷で最古となる江戸時代初期の面が霜月祭で登場します。本面はそれらよりはるかに古く、霜月祭との関連は不明で、神格についての伝承もありません。
見学
参考文献
『神々の訪れ 天竜川流域の芸能の面』 飯田市美術博物館 1996