子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)について
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子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)を令和4年3月31日までに任意で接種された方の接種費用の補助について
子宮頸がんについて
子宮頸がんとは子宮の出口に近い部分にできるがんです。
日本では、毎年、約1.1万人の女性がかかる病気で、毎年、約2,900人の女性が亡くなっています。
20歳代から増え始め、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も1年間に約1,000人います。
子宮頸がんは、「マザーキラー」とも言われ、子育て世代や働きざかりの女性の命を脅かす病気です。
子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。
このウイルスは、女性の多くが「一生に一度は感染する」と言われますが、
感染してもほとんどの場合消滅します。
しかし、ウイルスが消滅せずに感染状態が続くと、子宮頸がんに進行することがあります。
感染した後にどのような人ががんになるのか分かっていないため、
ワクチン接種による予防と、検診による早期発見・早期治療が大切です。
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)について
次の対象者の方は、公費により接種を受けることができます。
ワクチンは、ウイルスに感染する前に接種をすると効果的だといわれているため、早めの接種をおすすめします。
1 定期接種対象者
(1) 小学6年生から高校1年生相当の女子
(12歳となる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子)
※標準的な接種期間は、中学1年生の1年間です。
※接種期限は、高校1年生の年度末(16歳となる日の属する年度の末日)までです。
(2) 【令和7年3月31日までの特例】 平成9年4月2日〜平成20年4月1日生まれの女子
※積極的勧奨を差し控えていたことにより期間内に接種ができなかった方のための特例の接種です(キャッチアップ接種)
【 参考:ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内〜(厚生労働省)(外部リンク) 】
※接種期限は、令和7年3月31日までです。
2 ワクチンと接種間隔
定期接種可能なワクチンは、3種類あります。同じワクチンで必要回数の接種をします。
(1) サーバリックス(2価)
2回目の接種は、1回目から1か月以上あけて接種します。
3回目の接種は、1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上あけて接種します。
※標準的な接種間隔は、「2回目」の接種は1回目から1か月後に接種し、「3回目」の接種は1回目から6か月後に接種します。
(2) ガーダシル(4価)
2回目の接種は、1回目から1か月以上あけて接種します。
3回目の接種は、2回目から3か月以上あけて接種します。
※標準的な接種間隔は、「2回目」は1回目から2か月後に接種し、「3回目」は1回目から6か月後に接種します。
(3) シルガード9(9価)
令和5年4月より定期接種のワクチンに追加されました。
このワクチンは、1回目の接種を開始する年齢により接種回数が異なります。
(ア) 【1回目の接種を15歳以上で受ける場合】 ・・・ 3回接種
2回目の接種は、1回目から1か月以上あけて接種します。
3回目の接種は、2回目から3か月以上あけて接種します。
※標準的な接種間隔は、「2回目」は1回目から2か月後に接種し、「3回目」は1回目から6か月後に接種します。
(イ) 【1回目の接種を15歳未満で受ける場合】 ・・・ 2回接種
シルガード9(9価)ワクチンを使用し、1回目の接種を15歳未満で受ける場合は、接種を2回で完了することができます。
この場合、2回目の接種は、1回目からを5か月以上あけて接種します。
※標準的な接種間隔は、「2回目」は1回目から6か月後に接種します。
※5か月以上あけずに2回目を接種した場合、3回目の接種が必要になります。
※15歳未満で接種を開始した場合、2回接種の有効性は3回接種と比較して同等であるとされています。
※15歳未満の方でも3回の接種を希望される場合は、(ア)の3回接種の接種間隔で行います。
(4) これまでに2価または4価ワクチンで接種を開始しており、3回の接種が未完了の方
原則、同じ種類のワクチンで接種を完了することをお勧めしますが、医師と相談のうえ、途中から9価ワクチンに変更し、残りの接種を完了することも可能です。ただし、変更した場合の効果やリスクについての科学的知見は限定されています。
※9価ワクチン以外のワクチンへ変更することはできません。(例:2価ワクチンから4価ワクチンへの変更は不可。)
3 接種の受け方
(1)飯田市が郵送した案内通知をご確認ください。
(2)飯田下伊那の実施医療機関へ予約をして接種を受けます。
(参照:子どもの予防接種「予防接種の受け方」に医療機関の一覧を掲載)
【持ち物】
・飯田市が交付した予診票
・母子健康手帳
※予診票を紛失された場合は、母子健康手帳(または接種済証)を持ち、飯田市保健課A9窓口へお越しください。
※やむをえない理由により飯田下伊那以外の医療機関での接種を希望される方は、「飯田下伊那以外の医療機関での接種を希望される場合について」をご確認ください。
※令和4年度に中学1年生以上の対象者へ予診票をお送りしました。
※令和5年度以降は、毎年、中学1年生へ予診票を郵送します。これは、標準的な接種期間が「13歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日まで」(中学1年生の時期)となっているためです。小学6年生で接種を希望される場合は、予診票を交付しますので保健課までご連絡ください。
※転入前に接種されている方や任意接種している方の場合は、市では接種歴が分からないため予診票が届いている場合があります。既に接種が済んでいる場合は、接種の必要はありませんので、市から送付された予診票は破棄してください。また、その場合は、お手数ですが保健課までご連絡ください。
※令和4年度以降に飯田市に転入された方で、予診票が届いていない方は、予診票を交付いたしますので保健課までご連絡ください。
※飯田市から転出された場合は、飯田市の予診票は使用できません。転出後に市の予診票を使用したことが分かった場合は、接種費用を医療機関へ全額お支払いいただきますのでご注意ください。(全額自己負担。1回の接種につき最大約34,000円程度)
4 接種後の注意
厚生労働省リーフレット「HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方へ」 (PDFファイル/1.25MB)
・厚生労働省のリーフレットをご確認ください。
・18歳未満の方は、できる限り保護者が同伴して様子をみてください。
・接種した際に気になる症状が現れた場合は、それ以降の接種をやめることができますので接種医にご相談ください。
5 HPVワクチン接種後の相談窓口
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に症状が生じた方に対する相談窓口について(厚生労働省)(外部リンク)
HPVワクチンについて(HPVワクチン接種に関する相談窓口について) (長野県)(外部リンク)
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(厚生労働省)(外部リンク)
6 健康被害救済制度
予防接種の副反応による健康被害は、極めて稀ですが、不可避的に生ずるものですので、接種に係る過失の有無にかかわらず、予防接種と健康被害との因果関係が認定された方を迅速に救済するものです。
予防接種法に基づく予防接種を受けた方に健康被害が生じた場合、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、市町村により給付が行われます。(厚生労働大臣の認定にあたっては、第三者により構成される疾病・障害認定審査会により、因果関係に係る審査が行われます。)
申請は、定期接種を受けられた時に住民票を登録していた市町村に行います。
給付申請の必要が生じた場合は、保健課までご相談ください。
必要な種類や制度の詳細については、 「予防接種健康被害救済制度について」(厚生労働省)(外部リンク) をご参照ください。
7 飯田市の接種状況
接種を始めている 人の割合 |
接種を完了している 人の割合 |
|
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平成 9 年度 〜 平成18年度生まれ | 46.3% | 38.4% |
平成19年度 〜 平成22年度生まれ | 38.1% | 25.3% |
・高校1年生相当(平成19年度生まれ) | 52.2% | 40.6% |
・中学3年生(平成20年度生まれ) | 43.1% | 29.4% |
・中学2年生(平成21年度生まれ) | 33.7% | 22.5% |
・中学1年生(平成22年度生まれ) | 21.7% | 6.8% |
※市で把握している接種情報から計算している参考値です。
8 HPVワクチンの経過
HPVワクチンは、平成25年6月から、積極的な勧奨を一時的に差し控えていましたが、令和3年11月に、国の専門家の評価により「最新の知見を踏まえ、改めてHPVワクチンの安全性について特段の懸念が認められないことが確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められた。今後の方向性も踏まえつつ、積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、令和4年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨を行っています。(参考:ヒトパピローマウイルス感染症にかかる定期接種の今後の対応について (PDFファイル/168KB))
また、積極的勧奨の再開に伴い、令和4年4月から令和7年3月末まで、通常の定期接種の対象者に加え、勧奨の差し控えにより接種の機会を逃した方の接種(キャッチアップ接種)も行うことになりました。
9 参考資料(厚生労働省リーフレットなど)
厚生労働省作成のリーフレットにワクチンの効果やその重要性、副反応などがわかりやすく記載されています。次の情報をご参照ください。
一般の方向けの情報
厚生労働省関連サイトとリーフレット
ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~(厚生労働省)(外部リンク)
子宮頸がん予防ワクチンに関するQ&A (厚生労働省)(外部リンク)
【概要版】 小学6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ リーフレット (PDFファイル/2.72MB)
【詳細版】 小学6年~高校1年相当の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ リーフレット (PDFファイル/3.58MB)
9価HPVワクチン接種のお知らせ リーフレット(小学6年生〜高校1年生相当の女の子用) (PDFファイル/604KB)
平成9年度~平成19年度生まれまでの女性へ大切なお知らせ リーフレット (PDFファイル/2.15MB)
9価HPVワクチン接種のお知らせ リーフレット(平成9年度〜平成19年度生まれの女性用) (PDFファイル/492KB)
医療機関向けの情報
医療従事者の方へ~HPVワクチンの接種に当たって~ リーフレット (PDFファイル/1.8MB)
ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関等 (厚生労働省)(外部リンク)
飯田下伊那以外の医療機関での接種を希望される場合について
予防接種は、飯田下伊那の実施医療機関(参照:子どもの予防接種「予防接種の受け方」に医療機関の一覧を掲載)で受けられますが、
やむをえない理由により飯田下伊那以外の医療機関での接種を希望される方は、次のページをご確認ください。
飯田下伊那以外の医療機関で定期予防接種を希望する場合について
※県外での接種を希望される場合は、3週間前までに申請が必要です。申請をされずに接種をされた場合は、全額自己負担となりますのでご注意ください。
子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)を令和4年3月31日までに任意で接種された方の接種費用の補助について
詳細は、次のページをご確認ください。
既に子宮頸がんワクチンを任意接種された方の費用の補助について
子宮頸がん検診について
ワクチンを接種した・しないに関わらず、20歳を過ぎたら2年に1回子宮頸がん検診を受けましょう。
飯田市のがん検診の詳細は、「がん検診のご案内」をご確認ください。