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御射山獅子塚古墳 (飯田古墳群)

ページID:0050057 印刷用ページを表示する 掲載日:2022年5月27日更新

御射山獅子塚古墳(みさやまししづかこふん)

区 分:史跡(平成28年10月3日 国指定「飯田古墳群」)

所在地:飯田市松尾久井284 他

所有者:飯田市

時 代:古墳時代(5世紀末から6世紀初め)

構 造:前方後円墳

規模等:

墳丘測量図 墳丘測量図(水色線は墳丘推定線・破線は周溝推定線) 

墳丘;全長58.0m (後円部径約25.6m 前方部幅44.8m)・主軸N64°E(※1)

 埋葬施設;不明〈横穴式石室(※2)か〉

  • ※1 遺構の中心線が、北(North)から64度東(East)へ傾いているという意味です。西へ傾く時はW(West)を用います。
  • ※2 横穴式石室:古墳時代の石室には、縦方向に掘られ、蓋(ふた)をした竪穴式石室と、横穴を設けて出入り口とした横穴式石室があります。5世紀代は竪穴式石室、6世紀以降は横穴式石室が用いられました。竪穴式石室が個人を埋葬したのに対し、横穴式石室は入口を開ければ数代にわたり埋葬できます。

概 要:

後円部の直径に比べて、前方部の幅が広く張り出している形が特徴です。

墳丘 右側が後円部、左手前が前方部

明治時代には横穴式石室があり、石材が持ち去られたと伝えられていますが、現状で横穴式石室は確認できません。また、後円部の頂にある窪みも状況から、竪穴式石室の存在もうかがえます。

本古墳は、前方部が広く高いこと、横穴式石室があったとされることから古墳時代後期の築造と考えられていましたが、極めて近い茶柄山(ちゃがらやま)古墳群との関連を考えると、5世紀代の可能性が考えられます。

墳丘 右が後円部、左が前方部 

後円部 前方側からみた後円部

出土遺物

○土師器(※3)3、須恵器(※4)4(大甕 他)

○他に石室内から鏡が出土したことも伝えられていますが、所在は不明です。

  • ※3 土師器(はじき):古墳時代の素焼きの焼き物です。
  • ※4 須恵器(すえき):古墳時代に朝鮮半島から伝わった焼き物で、ロクロで形を作り高温の窯で焼いたものです。

茶柄山(ちゃがらやま)古墳群

本古墳の東側には、1基の前方後円墳と7基の円墳からなる茶柄山古墳群があります。現在ほとんどが消滅していますが、かつての発掘調査で、5世紀中頃から後半にかけての古墳群であり、円墳には馬の埋葬土坑が伴っていたことなどがわかりました。

松尾地区の様相

前方後方墳(※5)である代田山狐塚古墳が4世紀前半に、羽場獅子塚古墳が4世紀中頃に造られていることが、他の地区と大きく様相が異なります。しかし、その後これに続く前方後円墳は造られておらず、飯田古墳群との間には断絶があることは、他地区と同じです。4世紀から5世紀前半にかけては、弥生時代以来の方形周溝墓(※6)が造られ続けています。

5世紀中頃に、物見塚古墳、茶柄山古墳群など円墳が造られ始め、周辺からは馬や馬具、武具が出土しています。その後、5世紀後半から前方後円墳が造られ始め、代田獅子塚古墳、水佐代獅子塚古墳、茶柄山3号古墳が、やや離れた位置に築かれています。

6世紀の前方後円墳は松川右岸の高台に集中しています(上溝古墳群)。6世紀前半に姫塚古墳が、中頃に上溝天神塚古墳が築かれ、後半のおかん塚古墳を最後に前方後円墳は造られなくなりました。円墳も間もなく築かれなくなりましたが、上溝11号古墳の事例からすれば、奈良時代8世紀までは、横穴式石室での追葬(ついそう ※7)が行われていたようです。

松尾地区には、5世紀中頃から馬に関連する集団が登場し、間もなく前方後円墳を造り始めました。石室の特徴からは、6世紀中頃には東海地方との関連がうかがえますが、6世紀後半には畿内との関わりがうかがえます。

  • ※5 前方後方墳:前方後円墳の丸部分を四角に変えた、四角と三角を足したような形の古墳で、古墳時代前期の東日本(東海地方)に多く分布しています。
  • ※6 方形周溝墓:周囲に四角い溝を掘った墓をいいます。弥生時代以来の方形周溝墓は、古墳に比べ盛土の高さが低いことが特徴の一つです。
  • ※7 追葬:一度埋葬した施設へ、後に別の遺体を埋葬することです。横穴式石室は、入口の川原石(閉塞石)を取り外せば追葬が可能です。

書籍等案内:

アクセス・見学・注意事項:

  • 飯田市考古博物館 車8分・徒歩32分
  • JR飯田線「下山村」駅 徒歩5分、「伊那八幡」駅 徒歩9分
  • 信南交通 市内循環線・千代線・久堅線 「常盤台東」 徒歩2分
  • 私有地・通行の妨げになる場所への駐車はお止めください。
  • 近隣の方へご配慮をお願いします。

周辺の古墳:

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