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水佐代獅子塚古墳 (飯田古墳群)

ページID:0050125 印刷用ページを表示する 掲載日:2022年5月27日更新

水佐代獅子塚古墳(みさじろししづかこふん)

区 分:史跡(平成28年10月3日 国指定「飯田古墳群」)・飯田市史跡(※1)

  • ※1 国史跡指定地外に飯田市史跡指定地があります。「水城の水佐代獅子塚古墳」(平成12年11月12日 飯田市指定)。

所在地:飯田市松尾水城3458 他

所有者:個人等

時 代:古墳時代(5世紀後半)

構 造:前方後円墳

規模等:

墳丘測量図 墳丘測量図(水色は墳丘推定線・破線は周溝推定線)

 ○墳丘;全長約60m(後円部径27.4m 前方部幅21.4m)・主軸N28°E(※2)

 ○埋葬施設;不明(竪穴式石室(※3)か)

  • ※2 遺構の中心線が、北(North)から64度東(East)へ傾いているという意味です。西へ傾く時はW(West)を用います。
  • ※3 竪穴式石室:古墳時代の石室には、縦方向に掘られ、蓋(ふた)をした竪穴式石室と、横穴を設けて出入り口とした横穴式石室があります。5世紀代は竪穴式石室、6世紀以降は横穴式石室が用いられました。竪穴式石室が個人を埋葬したのに対し、横穴式石室は入口を開ければ数代にわたり埋葬できます。

説 明:

みさしろししづか 前方部墳丘 

後円部に石室が現存するとされ、後円部墳丘上には長径1m程度の石が散見されます。

後円部 後円部墳上

前方部墳丘上の桜は、市内で最も早く咲くエドヒガンで、飯田市天然記念物に指定されています。

さくら 水佐代獅子塚のエドヒガン

出土遺物

鉄刀3・鉄矛(※4)2・鉄鏃120以上・馬具 他

円筒埴輪片・土師器(※5)片、須恵器(※6)

他に遺物の大半は近代に出土したもので、所在は不明です。

  • ※4 矛(ほこ):両刃の剣に長い柄を着けた武器です。
  • ※5 土師器(はじき):古墳時代の素焼きの焼き物です。
  • ※6 須恵器(すえき):古墳時代に朝鮮半島から伝わった焼き物で、ロクロで形を作り高温の窯で焼いたものです。

松尾地区の様相

前方後方墳(※7)である代田山狐塚古墳が4世紀前半に、羽場獅子塚古墳が4世紀中頃に造られていることが、他の地区と大きく様相が異なります。しかし、その後これに続く前方後円墳は造られておらず、飯田古墳群との間には断絶があることは、他地区と同じです。4世紀から5世紀前半にかけては、弥生時代以来の方形周溝墓(※8)が造られ続けています。

5世紀中頃に、物見塚古墳、茶柄山古墳群などが円墳が造られ始め、周辺から馬や馬具、武具が出土しています。その後、5世紀後半から前方後円墳が造られ始め、代田獅子塚古墳、水佐代獅子塚古墳、茶柄山3号古墳がやや離れた位置に築かれています。

6世紀の前方後円墳は松川右岸の高台に集中しています(上溝古墳群)。6世紀前半に姫塚古墳が、中頃に上溝天神塚古墳が築かれ、後半のおかん塚古墳を最後に前方後円墳は造られなくなりました。円墳も間もなく築かれなくなりましたが、上溝11号古墳の事例からすれば、奈良時代8世紀までは、横穴式石室での追葬(ついそう ※9)が行われていたようです。

松尾地区には、5世紀中頃から馬に関連する集団が登場し、間もなく前方後円墳を造り始めました。石室の特徴からは、6世紀中頃には東海地方との関連がうかがえますが、6世紀後半には畿内との関わりがうかがえます。

  • ※7 前方後方墳:前方後円墳の丸部分を四角に変えた、四角と三角を足したような形の古墳で、古墳時代前期の東日本(東海地方)に多く分布しています。
  • ※8 方形周溝墓:周囲に四角い溝を掘った墓をいいます。弥生時代以来の方形周溝墓は、古墳に比べ盛土の高さが低いことが特徴の一つです。
  • ※9 追葬:一度埋葬した施設へ、後に別の遺体を埋葬することです。横穴式石室は、入口の川原石(閉塞石)を取り外せば追葬が可能です。

書籍等案内:

アクセス・見学・注意事項:

  • 飯田市考古博物館 車8分
  • JR飯田線 「伊那八幡」駅 徒歩7分
  • 信南交通 市民バス 久堅線 「松田屋前」 徒歩6分
  • 所有者および近隣の方へご配慮をお願いします

周辺の古墳:

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